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分裂劇は新たな局面……神戸山口組から「山健組」を脱退させたヒットマンの“獄中指令”

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文春オンライン

 衝撃の一報が駆け巡ったのは7月9日のことだった。6代目山口組から分裂した神戸山口組の中核組織、山健組の離脱が明らかになったのだ。かつて山口組最大派閥として、「山健にあらずんば山口組にあらず」と言われた“金看板”の造反で、5年に及ぶ分裂劇は新たな局面を迎えている。 【写真】この記事の写真を見る(2枚) ◆◆◆  神戸山口組の“瓦解”を意味する山健の離脱。そのキーマンは昨年12月、兵庫県警に殺人未遂容疑で逮捕され、現在勾留中の山健組5代目、中田浩司組長だ。 「中田氏は昨年8月、6代目山口組の中核団体である弘道会系の組員が銃撃された事件の実行犯とみられています。山健のトップ自らヒットマンとして報復に動いたと暴力団関係者は仰天しましたが、中田氏は否認を貫いています。本人は無罪を勝ち取り、数年で復帰できると自信を持っており、獄中から弁護士を通じて離脱の指示を出したとみられます」(警察関係者)  根底には神戸山口組を率いる井上邦雄組長への拭い難い不信感があるようだ。 「山健組は他と比べても上納金が高いとされ、分裂後も、概ね直参で月40万円から60万円とされていました。コロナ禍でシノギもままならないなか、会費以外にも盆暮れやイベントごとに支出を求められ、傘下組織にはかなりの負担になっていた。そこで中田氏が会費減額を決めたのですが、これに井上氏が異を唱えたのです」(山健組関係者)  中田氏は井上氏の最側近として知られ、山口組5代目が創設した健竜会を井上氏から引き継ぎ、山健の本流を歩んで来た。しかし、18年5月に井上氏の跡目を継ぎ、山健組の当代となった頃から、2人の間に溝が出来始めていたという。

井上氏への不満が噴き出し……

「井上氏は中田氏に代を譲った後も、山健組のオーナーは自分だと自負し、会費の中から一定額を懐に入れ続けてきた。さらに、神戸市内の自宅に防犯カメラを取りつけたなどと称して高額な費用を分担するよう山健の直参に強いることもあったと聞きます。そうした不満がここに来て噴き出したということです」(同前)  造反を察知した神戸山口組の重鎮らが説得に動き、一旦は沈静化したかに見えたが、7月10日、健竜会は定例会で「5代目山健組」として離脱を表明。井上氏とは袂を分かち、中田組長のもとで、今後は一本独鈷の組織として活動する旨の通達も出されたという。 「山健組の若頭補佐で健竜会の現会長、西川良男氏は、中田氏と同じ和歌山県出身で暴走族時代からの子飼い。一度は組織と距離を置いていた西川氏を跡目に据えたのも中田氏です。その健竜会の離脱に複数の直参が同調する見込みで、彼らは7月11日に井上氏が緊急招集した山健組の会合も欠席していました」(同前)  今回の騒動と時を同じくして、17年に井上氏に愛想を尽かし、神戸山口組を出た織田絆誠氏の「絆會」(元の任侠山口組)も解散が決定的になったという。

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