【高校陸上】女子ハードル・横山涼葉(共愛学園高)最終学年で大きく飛躍、2種目で全国大会制覇
ハードルは小学6年生から
――陸上競技を始めたきっかけを教えてください。 横山 小学生の時に前橋陸協が毎週土曜日と日曜日にやっていた練習会に参加したのがきっかけです。3歳上の兄が陸上をやっていて、私も小さい頃から走るのが好きでした。 ――それまでほかのスポーツはやっていましたか。 横山 5歳から小学3年生まで水泳をやっていました。 ――小学生時代のメイン種目は。 横山 100mや4×100mリレーで試合に出ていました。でも、当時は遊びみたいな感覚でした。ハードルを始めたのは6年生の時。ほかの人がやっているのを見て「楽しいそうだな」と思ったのがきっかけです。前橋市の大会に優勝しましたが、県大会の前に右腕を骨折して、試合には出られませんでした。 ――中学校(前橋市立桂萱中)に進んで引き続き、陸上を続けています。 横山 走るのが好きなので、「私にはこれしかない」と思っていました。県内で強い陸上部で部員も多く、3学年合わせて100人ぐらい。たくさん走るというよりも、ドリルなど基礎練習が中心でした。最初は100mをやっていて、中1の秋頃から100mハードルでも試合に出ていました。 ――3年生の時には全中で100mハードルが7位、2走を務めた4×100mリレーでは8位に入り、2種目入賞しました。 横山 ハードルは「6人に負けた」ということが悔しくて、高校生では優勝したいなと思いました。リレーは予選で9番目と0.02秒差で通過することができたので、本当に良かったです。決勝は最下位でしたが、入賞できたことは本当にうれしかったです。 ――共愛学園へ進学した理由は。 横山 ある大会で田中先生から技術的なアドバイスをいただいて、田中先生の元で競技をやってみたいなと思ったことが一つ。もう一つは、2歳上に、中学時代から全国大会で活躍していた恩田未来先輩が通われていて、ずっとあこがれていたので、一緒に練習したかったからです。 ――高校の練習は中学とは違いましたか。 横山 たくさん走るわけではないのですが、一つひとつのメニューの負荷が大きく、質も高くて、その都度筋肉痛でした。でも、高校3年間でインターハイ優勝を目指していましたから、まずは1年生のうちにインターハイに出ることができて良かったです。 ――2年生のシーズンはいかがでしたか。 横山 全然ダメでした。ケガをしていたわけではありませんでしたが、思ったように記録は伸びませんでした。インターハイでは入賞が目標だったのですが、準決勝止まり。秋の国体も決勝に進めなくて、すぐ後に行われたU18大会は疲れてしまって身体はヘトヘトで動けませんでした。 ――悔しい思いをしただけに、3年生で結果を出そうとしっかり練習してきた印象ですね。 横山 先ほどお話しした冬季の練習内容もそうですし、ハードルを跳んだ時の腕の使い方も直しました。ハードリングで前に出した腕がそのまま残ることが多くて、田中先生からよく指摘されていたので、しっかりと後ろに引くようにしました。技術的な修正もうまくいって記録につながってきたと思います。 ――普段の学校生活について、得意な教科を教えてください。 横山 地理が得意です。練習の兼ね合いで普段は大変ですけど、定期テストの前は1週間ほど練習が休みになるので、その中で必至に勉強します。成績が良くないと部活動にも影響するので……。 ――休日の過ごし方は。 横山 家にいることが多いです。あとは母親と買い物に行ったり、友達と遊びます。ただ、今は受験生なので、友達と遊ぶことは少なくなりました。 ――趣味や、今興味を持っているものはありますか。 横山 小学1年生の頃からピアノを習っていて、今も月に3回ほど練習に通っています。小さい頃は発表会に出るために結構頑張っていましたが、今は学校や部活動もあるので、そんなにピアノに時間がとれなくて気分転換みたいな感じです。クラシックや最近のJ-POPなどを弾いています。 ――競技を含めて、将来の目標や夢を教えてください。 横山 大学卒業後も競技を続けられれば、と思っていますし、地域に携わる仕事にも興味がありますが、コロコロ変わってしまうので……。まずは大学で日本インカレ優勝を目指して、競技をしっかり取り組みたいです。その上で、段階を踏んで国際大会に出場できればと良いなと思っています。
井上敦/月陸編集部