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5千円台で買える!「普通に推したい」安心便利なエントリー完全ワイヤレスイヤホン3選

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■もはや「あえて」ではない! 『普通に推せる』5,000円台完全ワイヤレス 先日は「あえて推したい! 1000円台からの “強くて安い” エントリークラス有線イヤホン3選」という記事をお届けさせていただいた。しかしそれ、逆に言えば「いまや『あえて』でなければ普通に完全ワイヤレスイヤホンを選ぶよね」ということだ。 あえて推したい千円台からの有線イヤホンも 5,000円前後や5,000円未満の完全ワイヤレスイヤホンも登場している現在。そのあたりの価格なら「完全ワイヤレスイヤホンとしてのエントリークラス」なだけではなく「イヤホン全体としてのエントリークラス」でもある。完全に「普通の選択肢」だ。 ならば今回はそちらに注目! エントリークラス完全ワイヤレスイヤホンの “安くて安心” なおすすめモデルをピックアップして紹介しよう。 完全ワイヤレスイヤホンも基本技術は成熟してきたようで、接続安定性が極端に悪くて使い物にならないような製品は減ってはいる。しかし、このあたりの価格帯には使い勝手や音質も含めて玉石混合な状況がまだ残っており、何を買っても安心とまでは言えない。 そこで今回は、5,000円から6,000円程度の価格帯の製品から「これなら安心!」とおすすめできる3モデルを選抜してみた! AIR by MPOW「X6.2J」! JVC「HA-A10T」! ag「TWS03R」! どれも税込実売で5,500円から6,000円ほどで購入可能だ。いずれもスペックだけを眺めてみても、突出して優れた要素があるわけではない。ノイキャンなんてもちろん無いし、外音取り込みも無し。防水防塵がやたらエクストリームだったりもしない。 しかし細かな説明まで確認し、実際の製品を手にしてみれば、エントリーモデルらしく「完全ワイヤレスの基本性能」の完成度を十分に高め、その上で「細かな作り込み」で使い心地をアップさせた、エントリーモデルのお手本のような作りになっていることがわかる。 ここからは、各モデルごとのポイント、それぞれの持ち味を紹介させていただこう。 ▼基本性能で勝負!AIR by MPOW「X6.2J」 一見して、ケースのコンパクトさとバッテリー駆動時間の長さ! という基本性能の部分に明快な強みを持っているAIR by MPOW「X6.2J」。 AIR by MPOWとは香港発のグローバルブランドであり、欧米ではすでに高評価を得ているMPowが日本市場に向けて立ち上げたサブブランドである。先日にはMpow Japanも設立され、Mpow本体が展開する製品の日本流通も進んでくるかと思われるが、その「Mpow製品の基本性能+日本に向けた細やかな仕上げ=AIR by MPOW!」というわけだ。 その基本性能の面では電源周りの充実が光る。イヤホン本体のバッテリー駆動時間は5時間と他と比べて特に長いわけではない。しかしケースからの充電も含めた際の合計18時間は今回ピックアップした製品の中では最長。 しかもそのケースは今回ピックアップした製品の中で最小であり、内蔵バッテリーの容量も最小。なのに再生時間は長い。各社の計測条件の設定の違いなどもあるだろうから断定的には言えないが、省電力設計が得意だったりするのかもしれない。 何にせよ、十分すぎる駆動時間を確保しながら完全ワイヤレスイヤホンとして最小クラスのケースを実現している点は、使い勝手の面での大きなアドバンテージ。USB-C端子の採用も、ケーブル環境のシンプル化、microB根絶を図りたい方には嬉しいところだろう。 表面仕上げはマット。カラーは「Japanプレミアムカラー」ということで日本の伝統色にインスパイアされたという藍・茜・深葉が揃えられている。イヤーピースは3サイズで、他にスタビライザーが3タイプ付属。その組み合わせで装着感を調整する。 スタビライザーやフィンのようなパーツで装着を安定させるデザインには、装着時の手間も、それを交換してフィッティングさせる手間も増える、という弱点がある。なので、そんなもの無くても普通の形でちゃんとフィットするデザインがベストでは? というのが個人的な意見だ。 しかし実はこのモデルの場合、筆者の耳の相性もあるだろうが、スタビはあまり関係なく本体の形状で普通にフィットしてくれている印象。スタビのデメリットはあまり考えなくてよさそうだ。 サウンドは……極めて普通! 特徴的な部分というのを挙げるのが難しいほど癖がないため、好んで聴く楽曲側のサウンドとの相性とかも強く出ることはない。このサウンドを地味とかおとなしいとか感じる人はいても、うるさいだとか嫌な音だとか感じる人は滅多にいないだろう。 おすすめするとすれば、例えばiPhoneユーザーで「AirPodsの音は良くも悪くもなく普通だけどそこに不満はない。でも遮音性の低さが気になる。とはいえAirPod Proは高い」なんて思っている人がいたら、音の傾向が近く、カナル型なので遮音性は高く、そして手頃すぎるお値段! なこのモデルはちょうど良いかも。 なおこの音作りも日本向けのAIR by MPOWならではの要素「日本人サウンドエキスパートによる日本向けのチューニング」としてプッシュされている。国内大手オーディオブランドを退職したばかりの経験豊かな人材を技術顧問に招き、音質監修を担当してもらっているとのことだ。 ▼タフ&フレンドリー! JVC「HA-A10T」 急速充電対応と高めの防水仕様でうっかりさんも安心! と、ある意味ラフに扱えそうなタフ&フレンドリーモデル。 JVCは……こちらには細かなブランド説明は必要ないだろう。日本を代表する老舗オーディオブランドであり、ビクターとケンウッドが合併して生まれたメーカーだ。 ケースはやや大柄のボックス形状、その割にケース込みの合計バッテリー駆動時間が長いわけでもない。特にケースの大きさは他と比べて明確に大きいので、そこが気になる方にはおすすめしにくいというのは正直なところ。 しかしバッテリー周りの方にはその弱点をカバーできる要素も備えていたりする。急速充電対応だ。こちら15分の充電で約1時間の連続再生が可能で、充電器やモバイルバッテリーなどの充電環境さえあれば、バッテリーをうっかり切らしてしまってからでも何とか対処できる可能性がある。 うっかりしても安心という部分では、IPX5相当の防水性能を備えているところも注目ポイント。IPX4がいわゆる生活防水で、キッチンやアウトドアでのちょっとした水しぶきや屋外での軽い雨程度なら問題ないという、ざっくり「水滴には負けない」感じだ。そしてそのひとつ上がIPX5。こちらはシャワーや強めの雨など「水流にも負けない」レベルだ。 雨予報なのに「うっかり傘を忘れた」とか、雨が降ってきたのに「うっかりイヤホンを外すのを忘れた」とかをやらかしてしまいそうな人にとっては、そんな場合でも安心!ということになる。またIPX5というのは同社スポーツ向けモデル「HA-ET900BT」と同等なので、汗などへの耐性も問題ないだろう。 サウンドは……ルックスから違和感のないタフさ! カラバリのピンクの雰囲気とはさすがに少し違うが、ブラックやネイビーの無骨さにはぴったりハマる。シンバルやギターの高域には少し荒い感触の鋭さがあり、スネアドラムあたりのアタックもガツンと目立たせてくる。ロックの迫力やヒップホップのザクっとした質感を際立たせてくれる音だ。 JVCのイヤホンは有線無線問わず、エントリークラスではこの傾向の音作りが多い印象。このモデルも「完全ワイヤレスで5,000円台」という厳しい条件でありつつ、きっちり同社らしいサウンドに仕上げられているというわけだ。 ▼エントリーなのにプレミアム感! ag「TWS03R」 サウンドとルックスの仕上げにこだわり! な、プレミアムベーシック感のあるモデル。 agは、エントリーから超ハイエンドまで有線イヤホンで高い評価を確立している国内ブランド「final」を展開する、SNEXT株式会社による完全ワイヤレスイヤホン新ブランド。 同社は受託開発事業を通して、同じく大手ブランド向けの受託開発で活躍する、表舞台には出ない優秀企業とのコネクションを得ており、その彼らとの共同開発による製品を展開するのが「ag」とのこと。隠れた実力者的な企業と組み、その力をうまく引き出すとことで、コストパフォーマンスの高い製品を生み出しているわけだ。 序盤にて、今回ここで紹介するのは「完全ワイヤレスイヤホンの基本性能」の完成度を十分に高め、その上で「細かな作り込み」で使い心地をアップさせたモデルたちだと述べた。その説明に一番ぴたりと当てはまるのが、このTWS03Rと言えるだろう。 スペック的に特段に優れた部分があるわけではない。コンパクトさや再生時間ではX6.2Jに及ばず、HA-A10Tが備える急速充電機能もなく、防水仕様も特に謳われてはいない。 しかし明確に弱点と言える部分もない。ケースは最小クラスではなくともコンパクトな部類。再生時間も別に短いわけではない。防水仕様ではないからといって雨が少し当たったくらいでいきなり壊れるわけでもない。基本性能はぜんぜん普通に問題ないのだ。 その上で、実に細やかな仕上げが行われている。ケースは単純なラウンド形状ではなく、ちょっと自然石っぽくもあるころりとした印象なフォルム。落ち着いた色合いをマットな粉雪塗装がさらに際立たせる豊かなカラーバリエーション。耳の小さい方に向けてのSSサイズイヤーピース。どこを見ても一工夫やちょっとした配慮に溢れている。 実物を手にしたときのモノとしての満足感は、完全ワイヤレスに限らず、この価格帯のイヤホン全般の中でトップクラスなのではないだろうか。 特に「粉雪塗装」の質感は、一見、そして一触の価値ありだ。他2モデルのような一般的なマット仕上げよりは粗く、しかしザラザラや凸凹にはならない、絶妙の粒感。試聴実機のGREENなど和菓子の抹茶パウダーを思い起こさせる感じだ。 そして音楽を再生すると……信頼に応えるサウンドだ! agの製品の音作りは「final監修」となっており、その時点でならば真っ当なものであろうとの信頼を感じたイヤホンファンも多いことだろう。その信頼は裏切られない。 方向性としてはX6.2Jと同じく、ナチュラルで好ましいサウンド。なのでインパクトは強くはないが、聴いていて飽きないし疲れない。ここまでは共通しているが、X6.2Jとの違いとしては、こちらの方が音の響きや空間性がより開放的。またハイハットシンバルに顕著だが、しっとりとしたソフトさがありつつも、クリアさもよりしっかり確保されている。 実はag、このモデルでは非採用の防水仕様を最新機「TWS04K」においては採用。その際に「音質への影響がほとんどない防水機構の開発に成功したため採用が実現した」と説明している。 それって逆に言えば、このTWS03Rの時点では「音質への影響があるから防水仕様は非採用」だったわけだ。その判断もこのオープンな響きに貢献しているのかもしれない。 ■1年前なら1万円クラス?完全ワイヤレスの進化は止まらない! 全モデルのチェックを終え、改めての印象としては「これ1年前の1万円クラスに遜色ないよね」だ。 完全ワイヤレスイヤホンも普及が始まってからそれなりの時間が経ち、前述のように技術的な成熟も感じられるようになってきた。しかしハイエンドではノイキャン搭載の一般化までもが進み、このエントリークラスでは基本性能の底上げを実感できるなど、その進化の勢いは止まっていない。 まだまだ購入都度ごとのタイミングでその進化の恩恵を受けつつ、その先の進化も楽しみにしていけそうだ。

高橋 敦

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