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広がるかテレワーク 新型コロナ感染対策で群馬県内は3割超 通常業務に戻す企業も 定着は不透明【#コロナとどう暮らす】

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上毛新聞

 新型コロナウイルス感染拡大を受け、自宅などで働くテレワークが企業や自治体に広がっている。東京商工リサーチ前橋支店は22日、群馬県の実施企業が調査対象の3割超に上るとの集計結果を発表した。実施した企業は通勤時間の有効活用など効果を指摘する。ただ、業務内容によって導入しやすさに差があり、第1波の収束後に通常業務に回帰する企業や自治体もある。多様な働き方の一つとして定着するかはまだ不透明だ。

◎業務内容で差 自治体でも対応分かれる

 同支店の調査は5月28日~6月9日にインターネット上で行った。新型コロナの感染拡大防止のため在宅勤務などを実施した企業は、回答した県内292社の35.3%に当たる103社。3月下旬~4月上旬の調査時の8.7%から26ポイント増と急増した。

 ただ、実施企業のうち緊急事態宣言の解除後も「継続する」と答えたのは61社にとどまり、41社が「継続しない」とした。

 3月から実施しているシステム開発のシステム・アルファ(前橋市)は「通勤時間を短縮できるメリットは大きい」と利点を挙げ、社内の環境やルールを整えて継続する予定という。

 一方、群馬銀行(同)は緊急事態宣言中に交代制を敷き、在宅勤務の行員はタブレット端末で書類確認などに当たったが、宣言解除後は支店勤務に戻した。広報担当者は「セキュリティー面の問題や書面契約などの必要から在宅勤務が難しい」と指摘する。

 自治体も対応が分かれる。県は各部署を2チームに分け、在宅と庁舎勤務の交代制でテレワークに取り組んだ。今後も庁舎内のデスクトップ型パソコンを更新時に順次ノート型に切り替え、自宅でも庁舎内と同じ業務ができる環境を整えるなど推進する方針だ。県業務プロセス改革課は「感染の第2波や災害で登庁が難しい時にも有効。子育てや介護中の人など多様な人材の活用につながる」と強調する。

 これに対し、住民に近い業務が多く、扱う個人情報が多い市町村は在宅勤務について「内部で試行錯誤はしているが難しい」(高崎市)と指摘。12市のうち在宅勤務を一時導入した伊勢崎、太田、みどりの3市も「セキュリティー面から個人情報は持ち出せず、在宅で可能な業務は限られる」(みどり市)とし、現在は通常業務に戻している。

 大同生命保険(東京都)が5月に群馬県の製造業や建設業、卸・小売業など中小企業約150社に行った実施状況調査では「業種などが適さないため実施不可」が82.1%に上った。こうした状況を踏まえ、東京商工リサーチ前橋支店は「導入が難しい職種もあるので、可能な部署だけ導入する形もあり得る。今後の普及には在宅勤務用に貸与するパソコンなどの設備投資、セキュリティー確保が課題になる」と指摘している。

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