【KNOCK OUT】王座統一戦&リベンジマッチの津崎善郎「自分史上一番強い僕との激突は面白いものになる」
2024年12月1日(日)東京・後楽園ホール『MAROOMS presents KNOCK OUT 2024 vol.6』にて、 KNOCK OUT-REDスーパーウェルター級タイトルマッチ3分5Rで正規王者クンタップ・チャロンチャイ(タイ/BTC GYM)と対戦する暫定王者・津崎善郎(LAILAPS東京北星ジム)のインタビューが主催者を通じて届いた。 【写真】2022年12月のクンタップとの王座決定戦 津崎は現ラジャダムナンスタジアム認定ミドル級王者・石毛慎也を師に持ち、2020年9月の新日本キックで同団体のウェルター級王者リカルド・ブラボと引き分けている。2020年12月のREBELSでは渡慶次幸平に判定勝ち。2022年12月にはクンタップと第2代KNOCK OUT-REDスーパーウェルター級王座決定戦を争ったが判定で敗れた。2024年2月、MASATO BRAVELYとKNOCK OUT-REDスーパーウェルター級暫定王座決定戦を争い、判定勝ちで暫定王座に就いている。 今回の王座統一戦は津崎にとっては2年前の借りを返すリベンジマッチでもある。そこに懸ける津崎の思いとは? ■最後まで諦めず全部出し切る ──待望のクンタップ戦が決まりましたが、率直な気持ちはいかがですか? 「2年前に負けて、やっと辿り着いたかという感じですね」 ──その間に暫定王者になり、今年8月には他団体の王座も獲得しました。好調な状態での対戦だと思いますが。 「調子はいいですね。毎日の練習で体はキツいですけど。昨日も練習でヘロヘロでしたし(笑)。自分で、今が一番強いんじゃないかと思います。今3連勝中で、30戦ぐらいやってきたんですけど、ここ3~4戦はやっと自分の思うように、冷静に戦えるようになってきたんじゃないかと思います。2月の暫定王座決定戦は急に決まって準備期間も少なかったのでバタバタでしたけど、それ以外は冷静に相手を見られるようになったと思います」 ──では、前回クンタップ選手と戦った時とは全然違う? 「そうですね。あのクンタップ戦の後に7戦やっていて、自分で言うのも何なんですけど、強い選手たちとしのぎを削ってきたなと思いますね。そこで自信もつきましたし」 ──前回のクンタップ戦で感じた相手の強さはどういうものでしたか? 「正直、『強いな』とはそんなに思わなかったんですよね。『うまいな』とは思いましたけど。右、左、どっちもやってくるので、最初は右で来るか左で来るかも分からなくて、向かい合った時に『ああ、左か」と思って、そこから『左でどんな戦い方をしてくるんだろう?』となって、5Rの間、終始迷いながら戦ってた感じでしたね。会長からは『あんまり出過ぎると、ヒジが来るからな』ってずっと言われてたので、ヒジはすごく警戒してたんですけど、結局ヒジは全然来なくて。下がりながら左ミドルをペチペチ蹴ってきて、近づいたら首相撲でブレイクを繰り返されて、ムエタイのテクニックにまんまとうまくやられたなという感じでしたね」 ──自分のペースに持っていけないまま、時間が過ぎたような? 「ホントにそんな感じでした」 ──クンタップ選手は負傷もあって、しばらく試合ができない状態ではありましたが、もちろん今回は前回とまた違った展開にする自信がある? 「そうですね。あんまりデカいことは言いたくないんですけど、前回と同じようには絶対にならないと、自信を持って言えます」 ──自分ではどういう試合をしたいですか? 「相手のペースには絶対に合わせないし、僕は自分からガンガンいくつもりです。前回の試合、他団体の王座決定戦でタイ人のバス・レンジャージム選手とやったんですけど、向こうのペースにさせずに勝つことができました。その選手ともそれが再戦で、1回目はやっぱり向こうのテクニックにうまくやられて、自分では勝ったと思ったんですけど、判定が向こうについて、『あ、これで負けなんだ!』と思ったんです。2回目は向こうのペースに合わせないで自分のスタイルを貫いて勝てたので、今回もそうしたいと思っています」 ──今年、『KNOCK OUT』の暫定王者になり、その後は他団体のベルトも獲得したわけですが、チャンピオンになって気持ちの面で変化はありますか? 「8月に獲った時は4人のトーナメントで、1回戦は小原俊之選手との対戦だったんですね。小原選手は70~72kgあたりのヒジありのサウスポーでは一番強いと思っていて、『いつかやるだろうな』とずっと意識していた選手だったんです。その選手にも勝てて、すごく自信になりました。決勝戦のバス選手もすごく強い選手で、海外でタイトルを獲ったりしていし、その強い人たちに勝って獲ったベルトなので、自信という点では以前とは全然違うと思います」 ──ではバス戦に続いて、今回もリベンジマッチになるわけですね。そこもいい流れなのでは? 「そうなんですけど…僕も長くやっていて思うんですけど、ここで『いい流れだ』と思って調子に乗ったらダメなんですよ。それに、僕の連勝はこれまで3が最高だったんです」 ──ああ、4連勝はまだないんですね。 「そうなんです。だからここは本当に、気を引き締めないといけないなと思っています。で、プロだったらやっぱり、SNSとかでも発言することが求められるじゃないですか。『ベルトを獲ります!』とか『絶対勝ちます!」とか。僕、もうそういうのはやめたんですよ。SNSでそういうことを言うことで、逆に遠のいていきそうで。大谷翔平選手も同じことを言っていて」 ──そうなんですね。 「だから今回、『勝ちます』とか『正規王者になります』とかは当たり前なので、言わないでいようと。表立っては言わないですけど、僕はやるべきことをしっかりやろうと思っています」 ──ではこちらも、「これで勝ったら正規王者ですね」というような質問はやめておきます(笑)。今回、『KNOCK OUT』は2月以来の出場ですが、この間にも『KNOCK OUT』はいろいろと変わってきていますよね。正規王者になればいよいよその“顔”の一人になるわけですが。 「本当に『KNOCK OUT』はすごく盛り上がってますよね。新しく、『KNOCK OUT TRAINING CAMP』でしたっけ? 何かすごい施設もできてるし。KOボーナスもすごいし、SNSも動画をたくさん出したりして、盛り上げてますよね。僕は正直、壱・センチャイジム選手とか龍聖選手とか、ああいうスターにはなれないと思ってるんですけど(笑)、ヒジありの大きい階級で迫力ある試合ができる選手だとは思っているので、微力ながらというのも変ですけど、一緒に盛り上げていきたいとは思っています」 ──また、『KNOCK OUT』は最近特に、ヒジありを盛り上げようという動きも盛んですよね。 「そうですね。僕はずっとヒジありで来ているので、ヒジありが盛り上がるのはすごくうれしいですし、今、NJKFと一緒にヒジありのトーナメントをやったりもしていますよね。ああいうのもありがたいなと思います」 ──さて、今回勝利して正規王者になるために、一番大事だと思っていることは何でしょう? 「それは簡単ですよ。最後まで諦めないことです。正直、5Rフルに戦いたくはないんですけど、もしそうなったとしても最後まで諦めず、全部出し切るということですね」 ──では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょうか? 「僕の得意技といってパッと出てくるのってやっぱりヒジだと思うんですよ。今回もヒジをガンガン狙っていこうと思っているので、ヒジには注目してほしいですね。それから、クンタップ選手の本場のムエタイ・テクニックと、自分史上一番強い僕との激突は面白いものになると思うので、ぜひ注目してほしいです」
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