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楽しさの裏にある危険! 「やけど・害虫・転落」などキャンプブームのいまこそ知っておくべきリスク管理の方法

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「怖い」と感じたら危険が潜む 想像力を総動員して周囲を観察しよう

 テント場にテーブルを設置するとき、地面が緩んでいたらテーブルや椅子の脚がズブッと潜ることがあります。もし、誰かが立ち上がる時にテーブルに手をかけたら料理中の高温の油や鍋のスープを頭からかぶることになるかもしれません。しっかりとした場所に設置するか、割った薪の一部を地面に埋設し、その上に脚を乗せるなどの対策を講じていれば防げたかもしれません。  こうした危険予知の想像力とは観察力・洞察力のことです。ナイフを「ここに置きっ放しは危ないな」と思ったら、シースに戻して安全な場所に置くことです。ペグを打つハンマー作業者の作業半径に入らない。ナイフや斧のブラッド・サークル(刃が届く円陣内)に入らない。とくに、斧は握っていた手が滑ってすっぽ抜けることもあります。  キャンプ用の小型の斧は薪がブナ材などの硬いものだとなかなか割れず、フルスイングしてしまいがちです。すっぽ抜けた斧の延長線上に人がいたら重大な事故が起きます。斧のブラッド・サークルは最低でも10mといわれるのはこのためで、キャンプ場が混雑しているときや、近くに人がいる場所ではフルスイングするような使い方をするべきではないということがおわかりいただけるかと思います。  斧のフルスイングはハンドル材を折ってしまうこともあり、当然ながら折れたら斧のヘッドが何処かに飛んでいってしまいます。そこに人がいないことを祈るばかりです。

膨大なリスクが潜むキャンプ 安全に管理して楽しいアウトドアライフに

 夜間は真っ暗になるためテントやタープを固定したガイラインに足を引っ掛けて転倒する危険があります。夜間トイレまで歩くルート上に足を取られるような穴や倒木はないか。風向きでキャンプファイアがテントやタープ、雑草や森林に燃え移らないか。消火用の水はバケツは用意してあるか。焚火のすぐそばに着火剤やガスボンベを置いていないか。灯油ランタンの転倒・落下。季節要因としては夏場の食材の腐敗や虫さされ。冬場なら暖房器具による一酸化炭素中毒やテント火災があげられます。  キャンプ場での骨折や大量出血、スズメバチや毒ヘビの咬傷などは生命に関わります。僻地のキャンプ場は救急車の到着に時間がかかり、医療機関も遠いことが少なくありません。携帯の電波がない場所では緊急連絡も不能です。最低限、First Aid Kitには止血ができるよう包帯とガーゼを装備しておくことをおすすめします。  この他、天候などバリアブルに変動する要素もあり、ゲリラ豪雨、河川の増水、落雷、突風、事前に情報収集し中止や撤収、避難などの判断、決断といった行動選択も求められます。判断が遅れれば道路が寸断されキャンプ場が孤立するリスクもあるからです。  もうひとつ大切な要素はシチュエーションを想像しておくことです。キャンプに出かける前にひと通り脳内シミュレーションしておくことで落ち着いてリスク回避できます。  また、キャンブギアは自宅でテスト使用し、操作に熟練しておくことも必要です。通販などで入手できる外国製の安価なガス器具には日本の安全規格に適合していないものも少なくありません。さらに、共同作業のときはコミュニケーションエラーによる事故が起こります。自分が気をつけても同行者が安全スキルを持っているとは限りませんので「ここ、グラついてるから気をつけてね」「この鉄板熱いよ」など、声を掛け合うことが事故リスクを軽減します。  コロナ対策ではほとんどの日本人がマスクを着用するなどリスク管理に高い意識を持っていることが示されました。キャンプでもあちこちにリスクが転がっていると知り、想像力と洞察力で観察・確認するよう心がけてください。貴重な学びの現場、キャンプだからこそできることもあります。自分も怪我をせず、また他人にもさせず、楽しいアウトドアライフを実現するためにも、危険予知を取りいれてみてはいかがでしょうか。

猪狩清十郎

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