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アマゾンから約20億円を詐取、4人兄弟が駆使した“テクニック”のすべて

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WIRED.jp

ニューヨークに住む4人兄弟が、94ドル(約10,000円)の歯ブラシ数千本やその他の高級品を利用して、アマゾンから少なくとも1,900万ドル(約20億円)を2年かけてだまし取っていた──。そんな事件が、このほど公開された米国司法省の起訴状によって明らかになった。 アマゾンは急増する「偽物」の対策を、ブランドに丸投げしようとしている 起訴されたのは、ヨエールとヘシル、ジシュ、シミュエルのアブラハムの4人兄弟で、いずれも受注していない大量の商品の売り上げをアマゾンに請求した罪に問われている。起訴状によると、4人はWhatsAppの家族グループで、手口を公に話し合っていたとされる。2018年5月のあるメッセージで、ヨエールは「アマゾンをカモにしたい気分だ」と書いていたという。

注文より多い数量の代金を請求

4人は全員、自ら創業した卸売業を「オーヴァーシッピング(過剰配送)」と呼ばれる詐欺に悪用した罪で起訴されている。実際に注文を受けた商品数よりも多い商品数を意図的に送り付け、その代金を請求する手口だ。アマゾンでは、各商品に「Amazon Standard Identification Number(ASIN)」という10桁の数字によるIDを付与しており、ASINはアマゾンの商品ページに記載されている。 起訴状によると、4人はアマゾンから注文を受けた商品のASINを交換し、代わりに別の商品を大量に発送した。一例を挙げよう。アマゾン側は94.03ドル(約10,000円)の殺菌スプレー缶を12本注文した。これに対して被告らは、殺菌スプレーのASINコードを使って同じく1本94.03ドルの歯ブラシ7,000本を発送し、あとから65万ドル(約6,900万円)以上をアマゾンに請求したという。 別の例では、アマゾンが289.78ドル(約31,000円)で香水のボトル1本を注文したが、被告らは香水のASINコードを使って同額のプラスティック製のひげそり927本を送り付けたとされる。検察によると、4人はアマゾンからの注文数が100に満たない場合、10,000を超える数量を発送して請求したこともたびたびあったという。 アマゾンが詐欺行為を検知してアカウントを閉鎖すると、4人はIDをごまかすために偽名や異なるメールアドレス、VPNを使用して、新たなアカウントを開設しようとしたとされる。ヨエールは18年の秋に「偽名でアカウントを開設すれば、アマゾンは誰のことも探せない」とWhatsAppに書いていたという。 マンハッタン地検の検察官オードリー・ストロウスは、プレスリリースで次のように述べている。「被告らが複雑な技術を駆使しても、アマゾンから注文を受けていない商品を送り付けて踏み倒したというシンプルな事実は隠されなかった。経済活動がオンラインに移行すればするほど、われわれはデジタルマーケットの完全性をさらに確保しなければならない。それに検察は取り組んでいる」 被告らは通信詐欺への共謀、通信詐欺、マネーロンダリングの各容疑で起訴されている。ヨエールとジシュの弁護人はコメントに応じていない。

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