圧倒的な強さでJ1を制覇した川崎Fに宮澤ミシェルも拍手「今シーズンの川崎Fの強さは、やっぱり守備にあったと思うんだよ」
それが鬼木達監督は、前半と後半で選手を大胆にガラッと入れ替える試合が少なくなかった。試合に出る機会があることで、若い選手や新戦力の選手たちが、どんどん力を伸ばしていったよな。 脇坂泰斗、三笘薫、旗手怜央、宮代大聖、田中碧など、名前を挙げたらキリがないくらい若手が台頭してきた。きっと中村憲剛は心置きなく引退できるんじゃないか。 ボールをポゼッションするスタイルで、攻守の切り替えが速くて、さらにはメンバーが充実している。これだけ揃っている川崎Fは、来年もJ1リーグの優勝争いの主役になるのは間違いないだろうね。 今シーズンの戦いぶりを見ていると、現状では来季フロンターレのライバルになれそうなクラブを見つけるのは難しい。寂しいことなんだけどさ。 それだけに興味が向くのが、川崎Fが自分たちのスタイルを貫いて、来シーズンこそアジア・チャンピオンズリーグのタイトルを獲れるのかってことなんだよね。 これまでガンバ大阪、浦和レッズ、鹿島アントラーズがACL王者になっているけれど、自分たちが試合の主導権を握って王者になったのはG大阪くらいで、浦和も鹿島もリアクションサッカーでの優勝だった。 外国人選手を補強できるクラブ同士の戦いになると、中国や中東にはとんでもないスペシャルな外国人選手を擁しているクラブがある。そういうクラブに勝とうとしたら、まずは自分たちの良さを出すよりも、相手のいいところを消すことから入るケースがほとんど。 だからこそ、川崎Fには自分たちのスタイルで相手を翻弄する姿を見せてほしいんだ。彼らはJ1リーグに敵のいないクラブだからね。 Jリーグを制したスタイルを貫いてACLを取るためにも、まずはJ1とその後にある天皇杯が終わったら、しっかり英気を養ってもらいましょうよ。そして、きっと来シーズンは今季のような強さをアジアの舞台で見せてくれるんじゃないかな。 構成/津金壱郎 撮影/山本雷太