見頃のイチョウも… 町一番のイベント中止で観光客減 “ブランドぎんなん”生産者も“複雑” 愛知・祖父江町
愛知県稲沢市祖父江町で見頃を迎えているイチョウの木。 しかし、今年は新型コロナウイルスの影響で、町一番の大規模イベントが中止に。 “ブランドぎんなん“として知られる祖父江町のぎんなん農家も、複雑な心境のようです。
稲沢市祖父江町のイチョウの木。その数、町内に約1万本以上。一面に拡がる黄色の葉っぱは圧巻、見る人を喜ばせています。 しかしイチョウを見に来た人からは、こんな声も…。 「今年はやらないって聞いて、ちょっと残念だったけど…」 「やっぱり中止にならざるを得ないのも…仕方ない」(イチョウを見に来た人) 毎年この時期に行われている「そぶえイチョウ黄葉まつり」。今年は新型コロナウイルスの影響で中止となりました。 去年は、期間中に約25万人が来場したという町一番の大規模イベントなだけに、残念がる声も少なくないそうです。 「イベントがないということで、祭りに合わせてぎんなんを買いに来る人がけっこうあって、“ぎんなんは今年も買えるのか”という声もありました。イチョウ、ぎんなん、自慢の資源なので、そういうのを見ていただけないこと、本当に残念がる声がいっぱいあります」(祖父江町商工会 桜木三喜夫事務局長) 「やっぱり観光客の人が少ないんで、ちょっとさみしいですね」(ぎんなん農家 富田芳行さん)
ぎんなんの生産量で全国1位を誇る愛知県(農林水産省「特産果樹生産動態等調査」より)。 中でも、祖父江町のぎんなんは、東京や大阪などの高級料亭で使われているほどの“ブランドぎんなん“です。 いまは、“藤九郎”という品種が収穫のピークを迎えています。
ぎんなん農家の後藤さんの畑では、今年は豊作だということです。 「(今年のぎんなんは)粒が大きいのが特徴になっています」(ぎんなん農家 後藤弥生さん) 後藤さんも毎年出店者として、祭りに参加していました。祭りでは、お土産用のぎんなんを販売したり、“ぎんなん”を使った小物などを販売していました。 去年は手作りした“ぎんなんストラップ”が500個完売したそうです。
自慢のぎんなんを祭りで売れなくなった後藤さん。 さらに料亭なども新型コロナの影響で需要は減っているといいます。 「販売を楽しみにしていた人が、にぎやかでないのは「さみしいね」と言われてます」(ぎんなん農家 後藤さん) 祭りで販売する予定だったぎんなんは、産直市場などで販売する予定だということです。
中京テレビNEWS