777X、23年後半に納入開始へ さらに1年後ろ倒し
ボーイングは現地時間1月27日、開発中の次世代大型機777Xについて、納入開始を2023年後半後ろ倒しすると発表した。同日に開いた2020年10-12月(第4四半期)決算で発表したもので、これまでの計画をさらに1年遅らせる。 規制当局による承認要件の更新や顧客との協議、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響に伴う需要動向などにより、納入の後ろ倒しを決めた。これによりボーイングは、10-12月期決算に64億9300万ドル(約6773億4900万円)の税引き前費用を計上。現行機を含めた777シリーズは、2021年に月産2機を想定する。 777Xは航空会社へ2021年の引き渡し開始を予定していたが、ボーイングのデビッド・カルフーン社長兼CEO(最高経営責任者)は、2020年7-9月(第3四半期)決算で2022年に1年遅らせる意向を示していた。 777の後継機となる777Xは、メーカー標準座席数が2クラス384席の777-8と、426席の777-9の2機種で構成。航続距離は777-8が8730海里(1万6170キロ)、777-9は7285海里(1万3500キロ)を計画している。エンジンはGEアビエーション製の新型エンジン「GE9X」を採用した。 開発は777-9から進められており、2020年9月に飛行試験4号機(777-9、登録記号N779XZ)が初飛行し、すべての試験機がそろった。また、GE9Xは同年10月にFAA(米国連邦航空局)の認証を取得している。
Yusuke KOHASE