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一般患者にコロナ検査 広島県内の総合病院、治療中の重症化防ぎ院内感染も抑止

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中国新聞デジタル

 広島県内の総合病院で、新型コロナウイルス感染症以外の病気でかかっている患者を、院内で独自に検査する動きがじわりと広がっている。無症状の感染者を見極め、治療中に重症化するのを防ぐためだ。院内感染対策として期待する声もある。患者には必要な医療を安心して受けられる利点がある。 【ダイジェスト】新型コロナウイルス感染拡大 危機の中の中国地方  広島大病院(広島市南区)は5月中旬から、全身麻酔が必要な外科手術を受けたり、救急で運ばれたりする患者の一部に、新型コロナの検査をするようにした。陽性の場合、緊急度の高い手術は万全の感染対策をして行うが、急がない手術は、陰性になるまで延期する。  感染症科の大毛宏喜教授は「院内での検査は患者の命を守るために必要だ」と強調する。手術や治療で体力が落ちると、無症状の感染者は重症化する恐れがあるからだ。検査費用の個人負担は求めていない。  自前での検査は院内感染を防ぐすべでもある。全国では医療スタッフの感染の影響で、外来や入院の受け入れを停止する例が相次ぐ。また、感染を懸念して手術や治療を控える傾向もある。陰性ならば、患者にとっても必要な治療に踏み切る判断材料になる。  広島大病院は、検査の新たな二つの手法を取り入れて対象を拡大した。1日に300人以上を調べられる既存の機器で新型コロナを検査できるキットを導入。このほか、PCR検査よりやや精度が低いが約30分で結果が分かる「ランプ法」での検査も始めた。  呉市の呉共済病院も、肺炎症状のある救急患者や大きい手術が必要な患者に対し、自前の検査を行っている。9日までに計45人に実施し、中止していた耳鼻咽喉科の手術や鼻からの脳腫瘍手術も再開した。今井茂郎副院長は「院内検査で素早く結果が分かれば、検査を受ける患者本人に加えて、ほかの入院患者や医療者を守るために適切な対応ができる」と強調する。  広島大病院検査部の横崎典哉部長は「院内検査が広がるには、検査キットの安定供給などの環境整備が課題だ」と指摘する。

中国新聞社

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