八田與一容疑者を重要指名手配に指定 大学生2人死傷ひき逃げ事件 道交法違反での指定は全国初 懸賞金800万円に
大分県別府市で大学生2人を死傷させ、現場から逃走したとして道路交通法違反(ひき逃げ)の疑いで公開手配されている八田與一容疑者(27)について、警察庁は8日付けで重要指名手配容疑者に指定しました。道交法違反での指定は全国初のケースとなります。 【写真を見る】八田與一容疑者を重要指名手配に指定 大学生2人死傷ひき逃げ事件 道交法違反での指定は全国初 懸賞金800万円に
警察が総力を挙げ追跡捜査 懸賞金800万円に
ひき逃げの疑いで公開手配されているのは八田與一容疑者(27)です。八田容疑者は2022年6月、大分県別府市の交差点で赤信号で停車中のバイク2台に軽乗用車で追突。大学生2人を死傷させ現場から逃走した疑いがもたれています。
事件からまもなく1年3か月を迎える中、逃亡を続けている八田容疑者が9月8日付けで警察庁の重要指名手配容疑者に指定されました。この重要指名手配は殺人などの凶悪犯罪で指名手配している容疑者のうち、全国の警察を挙げて捜査をする必要性の高い者と位置づけられます。 これまでに道交法違反で重要指名手配の指定を受けたケースはなく今回が全国初の事例となり、大分県警が扱う事件としても初の指定です。 警察によりますと、今年は新たに指定を受けたのは八田容疑者のみで、今後は全国の警察で八田容疑者の顔写真入りの手配書掲示が行われます。また、全国の警察で事件の概要や情報が共有され、11月の強化月間では警察が総力を挙げて追跡捜査を行います。 また、捜査特別報奨金の対象事件に指定され、有力な情報提供者には公的懸賞金として300万円が支払われます。遺族と有志でつくる団体が独自の懸賞金500万円を設けていて、公的懸賞金と合わせた上限額は800万円となります。
故意に追突か…直前にトラブル
事件が起きたのは2022年6月29日。八田容疑者は職場に出勤したものの体調不良を理由に午前中で早退し、午後4時に商業施設でコップを購入していることがわかっています。この時、施設の駐車場で亡くなった大学生との間でトラブルが起きていました。
亡くなった大学生と一緒にいた友人: 「彼が誰かと話しているのが見えたので待っていました。遠目からだったので友だちと話しているのかなという感じで。合流したときに『あれ誰やったの?友達?』と聞いたら、『変なやつに絡まれたんよね』という話でした」 「友だちはすぐ謝ったらしいんですけど、『ここ原付通ったら悪いんじゃね』みたいな、よく分からない文句をつけてきて…ぐらいの話だったらしいです」 そして午後7時45分ごろ、ひき逃げ事件が起きました。防犯カメラの映像には被害者2人がバイクで通り過ぎた30秒後、同じ方向に向かう八田容疑者の車を確認。事故の状況や証拠からバイクに追突した時、八田容疑者の車は少なくとも制限速度の2倍にあたる80キロ以上出ていたとみられています。 さらに現場にはブレーキ痕や避けようとした形跡がないことなどから亡くなった大学生の原付バイクをめがけて追突した可能性があることがわかっています。 亡くなった大学生と一緒にいた友人: 「ベタ踏みの音がして、なんやろ?と思ってバイクのミラーで見たらヘッドライトがすぐ近くに迫ってきた。亡くなった友だちにそのことを伝えようとしたんですけど、パッと見た瞬間、後ろから突っ込まれた」 「スピードが本当に異常だったんで、もうぶつけられた瞬間に『絶対アイツや』って思いました。そのぐらいなんかもう、殺しに来ているなっていうのはすごく感じました」