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モーリシャス原油流出事故で日本に危機感はあるのか

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オルタナ

商船三井が運航する大型貨物船「わかしお号」がインド洋・モーリシャス島沖で座礁し、燃料の重油1000トンが流出した。現場は、湿地や浅瀬の国際保全条約である「ラムサール条約」の指定地域でもあり、その影響が懸念される。長く環境問題に取り組んできた諸先輩方は、31年前にアラスカ沖で座礁したバルディーズ号事故を思い出すだろう。(オルタナ編集長・森 摂) 事故が起きたのは2020年7月26日。モーリシャス島沖で、ラムサール条約の指定地域に含まれているポワントデスニーで、ブルーベイ海洋公園に近い。カビダス・ラマノ・モーリシャス環境相は記者会見で「われわれは環境危機に直面している」と話した。(AFP電子版) フランスは8月10日までに国防省の指揮のもと海軍が出動し、重油処理設備を現地に送り込んだ。重油処理設備は、モーリシャスから西に150キロほどのところにある仏領レユニオン島から運んだという。

日本政府や国内メディアの動きは鈍い

一方、日本政府の動きは鈍い。10日午前、流出した重油の除去や環境保護対策を行う日本政府の緊急援助隊を出発させたものの、その人員はわずか6人。海上保安庁の専門家や外務省職員らで、どれほど活躍できるのかは疑問符が付く。 商船三井は8月7日にホームページを更新し、「燃料油の流出で現場海域・地域に甚大な影響を及ぼしています。当社は座礁事故発生後より社長をトップとする海難対策本部を立ち上げ、日本およびモーリシャスをはじめとする関係当局と連携して対応しています」と表明した。 過去の大型海難事故としては1997年に日本海で沈没したロシア船籍のタンカー「ナホトカ号」事故(重油約6200トン流出)や、2010年の「メキシコ湾原油流出事故」(180万トン流出)などがよく知られている。 環境活動に長く取り組んでこられた方々は、1989年3月に米アラスカ沖で座礁した「エクソン・バルディーズ号」事故を思い出すだろう。この事故では約4000万キロリットルが流出し、海鳥が最大50万羽、ラッコが最大5000頭が死ぬなど、地域の生態系に甚大な被害を及ぼした。

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