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マグネシウム輸送タンパク質特定 岡山大の馬建鋒教授ら、光合成能力向上に期待

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山陽新聞デジタル

 岡山大資源植物科学研究所の馬建鋒教授(植物栄養学)らの研究グループは、イネの葉を用いて、植物の光合成に欠かせない元素・マグネシウムを実際に光合成が行われる「葉緑体」に運び込む働きをするタンパク質を突き止めた。このタンパク質を安定的に増やす技術を確立すれば光合成の能力向上が図れ、生育の促進も期待されるという。 【写真】幸せを呼ぶ青いハチ  植物が根から吸収した土壌のマグネシウムの多くは、細胞内にある葉緑体に送られ、光合成の能力向上などに利用される。マグネシウムが不足すると光合成に悪影響を及ぼし、生育不良の要因ともなる。だが、マグネシウムがどのようにして葉緑体に取り込まれるのかはこれまで不明だった。

 馬教授らは今回、「OsMGT3」というタンパク質が葉緑体を覆う膜にだけ存在しているのを発見。イネの遺伝子を組み換えてこのタンパク質を過剰に発現させると、葉緑体が外側の細胞質部分から内部に取り込むマグネシウムの量が増え、光合成の能力が高まった。一方、このタンパク質を少なくしたイネでは葉緑体内部に届くマグネシウムの量が減り、光合成能力も低下した。さらに、このタンパク質は、光合成の盛んな日中に夜間より多く作られることも分かった。  これらを踏まえ、馬教授らはOsMGT3が葉緑体にマグネシウムを輸送する役割を持つと結論付けた。馬教授は「今後、オオムギやコムギなど他の作物でも同じような仕組みとなっているか調べたい」としている。研究成果は今夏、英科学誌ネイチャー・プランツ電子版で発表した。

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