愛知県知事リコール問題…「8割が不正」の事態に沈黙するお仲間たち【ラサール石井 東憤西笑】
【ラサール石井 東憤西笑】 高須クリニック院長高須克弥氏が大村秀章愛知県知事に対して行っていたリコール運動で、提出された署名のうち、64選管中14選管の約8割が不正だったことが判明した。 そもそもこの運動は河村たかし名古屋市長が愛知県知事のリコールを求めるという前代未聞の事態でもあった。 結局リコールに必要な86万人分の署名は集まらず、43万5231人分を提出して、突然高須院長は病気を理由に運動から降りてしまった。 不正に関しては高須院長は全否定し激怒したが、具体的な反論をするわけでもなく他人事のようなコメントを呟くのみで、その後はなぜか沈黙したままだ。しかし、これでこの問題が幕引きをしてよいわけがない。一体誰が不正の責任を取るのだ。誰がどうやって行ったのか、組織的に行われたとしたら指示したのは誰なのか。必ず解明されなければいけないのではないか。 そもそもこのリコール問題は「あいちトリエンナーレ」の「表現の不自由展」における表現において賛否両論あり、どうしても許せないという人々が、なぜか大村県知事にお門違いな批判を浴びせたことから端を発している。皇室を愚弄(実は作者はしていないが)するものを展示するなという右翼的勢力と、公がそれをやったら検閲だというリベラル勢力の対立でもあったわけだ。 しかし面白いことに、真の保守である一水会の公式Twitterはこのリコール派を一刀両断に切って捨てている。いわく「こんなインチキ許されるのか。おためごかしの愛国運動っぷりだが、靖国の英霊に誓った決意は何なんだ。英霊を利用するだけか」とバッサリ。そして返す刀で「リコール首謀者をチヤホヤしていた『保守』文化人の不正が発覚した後の沈黙」は、「籠池理事長を『素晴らしい愛国者』と持ち上げていた人間たちが蜘蛛の子を散らすように翻意していった光景」にそっくりだと断じ、「『日本人の美徳』を口にしながらも節義も人情もない輩どもか」と切って捨てているのだ。さすが本物、真の右は実に小気味がいい。 リコール運動立ち上げに参加した百田尚樹氏、竹田恒泰氏、有本香氏、武田邦彦氏、記者会見に同席したデヴィ夫人。私から見れば高須院長の懐にたかる顔に「欲」という字が浮き出している皆さま方は、いったいなぜ沈黙しているのか。 (ラサール石井/タレント)