新型コロナ 群馬県内の陽性判明 1000人超す 県外への移動「慎重に判断を」対象は10都道府県に
◎20日に22人 経路不明は16人
新型コロナウイルス感染症の検査で、群馬県と前橋、高崎両市は20日、新たに男女22人の陽性が判明したと発表した。このうち16人は感染経路が不明。県内での感染確認は、累計1016人(うち21人死亡)となった。
群馬県などによると、22人は10~80代で、居住地は伊勢崎市9人、高崎市と桐生市、太田市、みどり市、栃木県が各2人、前橋市と明和町、大泉町が各1人。高崎市の50代男性は県立学校の教員で、19日に陽性が発表された教員の同居家族。伊勢崎市の40代男性について、同市消防本部は伊勢崎消防署の職員と明らかにした。
20日に陽性が発表された22人に、感染者集団(クラスター)が起きたスナック「NICOLE'S」(ニコルス、桐生市仲町)に関連する人はいない。
19日発表の県立学校教員の関連で、高崎市は勤務先の学校で生徒6人、職員1人を濃厚接触者として把握し、検体を採取したと明らかにした。
◎「Go To イート」店舗での飲食 実態調査へ
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、群馬県は20日、県民が県外に移動する際に慎重な判断を求める対象地域を10都道府県に拡大した。県内での感染者の急増に備えたシミュレーションも開始した。飲食店支援の「Go To イート」に関連し、店舗での飲食人数などの実態調査にも乗り出す方針。全国では「第3波」が到来したとされる中、県内の感染拡大を抑えつつ、さまざまな局面に備える。
移動に慎重な判断を求める地域は、従来の北海道、埼玉、千葉、東京、神奈川、山梨、大阪、沖縄に、茨城、愛知、兵庫の3県を加え、基準を下回った山梨を除いた。これらの地域を訪れた場合、感染防止のための慎重な行動を促す。
冬場に向け、寒い環境下でも適切な換気や加湿などを推奨する。国が示した対策を県ガイドラインに基づく要請に加えた。北海道など寒冷地域で感染が広がった経緯があり、季節に応じた対策を浸透させたい考えだ。
急激な感染拡大に対してのシミュレーションは、これまでにない規模の感染者が発生した場合を想定し、入院や宿泊療養、検査など一連の対応が適切に行えるように備える。