ペイントで猛威を振るうヤニス「今のチームは競い合えているし、一丸になっている」
■昨年のベスト4は今年のNBAカップでリーグ唯一の5戦無敗と好調
「エミレーツNBAカップ」はノックアウトラウンドを迎え、ネバダ州ラスベガスのTモバイル・アリーナで12月15日(現地時間14日、日付は以下同)に準決勝、18日に決勝が行われる。 【動画】準々決勝で計65得点を奪ったバックスデュオのハイライト! 11日にオーランド・マジックとの準々決勝を114-109でモノにしたミルウォーキー・バックスは、これで今大会ベスト4のうち唯一の無敗(5勝0敗)とし、2年連続で準決勝進出を果たした。 マジック戦でゲームハイの37得点4ブロックに7リバウンド2スティールを残したヤニス・アデトクンボは、昨年インディアナ・ペイサーズに119-128で敗れて準決勝敗退に終わったことを引き合いに出して「負けるのはいい気分じゃない。でも、僕らは間違いなくあの負けから学んだんだ」と話していた。 アデトクンボは13日に公開されたNBAカップのMVP候補ランキングで2位、14日に最新版が公開されたレギュラーシーズン全体のMVP候補ランキングでも2位につけるなど自己最高級のシーズンを送っている。 NBAカップで平均31.3得点7.0リバウンド6.8アシスト2.5ブロックにフィールドゴール成功率70.6パーセントを記録中。シーズン全体ではリーグベストの平均32.7得点に11.4リバウンド6.0アシスト1.5ブロックに加えてフィールドゴール成功率61.2パーセントを残しており、制限区域内だけでなんと平均18.9得点も奪っている。これは直近29シーズンで最多だけに恐ろしい数字と言える。 ドック・リバースHC(ヘッドコーチ)の下、意気揚々と今シーズンを迎えたバックスだが、6連敗に陥るなど開幕10戦で2勝8敗とスタートダッシュに失敗。その後の14試合を11勝3敗と見事巻き返し、14日を終えてイースタン・カンファレンス6位の13勝11敗まで順位を上げた。 14日のメディアデーで、アデトクンボは今シーズンここまでをこのように語っていた。 「序盤の僕らは本当に酷いバスケットボールをプレーしていた。で、今は自分たちが必要としていた勝利を手にすることができている。自分たちのためにシーズンを振り返ったんだ。僕らはダメなチームだったんだとね。今では競い合えているし、いいプレーができていて、チームのみんなが一丸になっているから白星先行のいい戦いができている。あとはこのままやっていくだけさ」 バックスにはアデトクンボとNBAカップで平均29.0得点3.5リバウンド9.8アシストにフィールドゴール成功率51.5パーセントを誇るデイミアン・リラードだけでなく、クリス・ミドルトンやブルック・ロペス、トーリアン・プリンス、ゲイリー・トレントJr.、ボビー・ポーティスが在籍している。 ミドルトンのシュートタッチは心配ながら、3試合の出場で平均6.3アシスト1.7スティールは十分合格点を与えられるもので、この男のシュートタッチが戻ればさらに止めることが難しいチームと化すかもしれない。 また、今シーズンのバックスには昨年のカップ戦で7戦全勝を残してロサンゼルス・レイカーズを初代王者へ導いたダービン・ハムがアシスタントコーチ(AC)にいて、今シーズンここまで3ポイントシュート成功率でリーグトップの53.6パーセントを誇るプリンスはレイカーズの先発陣として優勝に貢献。両者はNBAカップにおいてここまで12戦無敗(昨シーズン7勝0敗、今シーズン5勝0敗)を誇っていることも見逃せない。 準決勝の相手アトランタ・ホークスは、12月5日に敗れた相手。それでも、バックスはミドルトンが復帰したことで戦力が確実に増しているだけに、アデトクンボとリラードによる“スーパーデュオ”をさらに生かすプレーメーカーの存在が、試合の勝敗を分ける要素になるかもしれないだけに必見だ。
BASKETBALL KING