上町駅は、個人経営カフェがひしめく「休日を満喫できる街」だった。世田谷ボロ市は12月15~16日開催
◆駅北側にも歴史散策&アートスポットが盛りだくさん
上町駅周辺の散策スポットは南口だけではありません。いったん駅前に戻り、今度は北側へ行ってみましょう。 駅前から北方向へ伸びる城山通りをしばらく進んでいくと、差しかかるのが「烏山川(からすやまがわ)緑道」。世田谷区内を細く曲がりくねりながら総延長7kmにわたって走っており、この緑道に沿って世田谷区内でも歴史の深い史跡や寺社仏閣が点在しています。 その1つが、緑道と城山通りの交差点からさらに少し進んだ場所の「世田谷区立世田谷城阯公園」。公園面積はコンパクトながら、史跡としてはチェックポイントが数多くある場所です。 園内の「世田谷城阯」は、清和源氏・足利氏の一族だった吉良(きら)氏の居城跡であり、1366年前後に築城されたと言われておりますが(※正確な時期は不明)、現在は一部の土塁と空堀が残るのみです。 園内と城阯は歩きやすく整備されており、小山のような高低差もあるので、歴史トリップしながら少し体を動かしたいときに行くと楽しめそうです。街歩き番組『ブラタモリ』(NHK)でも、タモリさんほか御一行がここを紹介していました。なお、公園の裏手は世田谷区内でもとりわけ有名な「豪徳寺」の敷地となっています。 史跡以外のカルチャースポットとしては、烏山川緑道を東方向へ進んだ所にある「佐藤記念館」。彫刻家・佐藤助雄氏のアトリエを氏の没後に改装したミニ美術館で、佐藤氏が手掛けた彫刻などが展示されています。無料で入館できるのもうれしいポイントです。
◆駅周辺の狭い範囲に、おしゃれな喫茶店やカフェが集中
このほか、上町駅周辺の特徴として挙げたいのは喫茶店&カフェの多さ! 主に駅南側のボロ市通りや北側の城山通りに沿って、ひと息つきたくなる個人経営のカフェ店舗が複数あります。 駅南側、オオゼキの隣にある「101世田谷堂」では、コーヒーやスイーツのほか本格スープカレーを味わえます。 ボロ市通りにある「カフェ ヤスクーカ」は、店名を冠した「ヤスクーカプリン」などスイーツ類が豊富で、豆の産地やブレンド方法にこだわったコーヒーを複数ラインアップ。 駅北側、烏山川緑道の近くにある「おかしと喫茶トロッコ」は店先の鮮やかなタイル装飾が目印で、ショーケースに並んだマフィンやスコーンが名物です。 世田谷城阯公園に面した「ほんわか」はランチ定食が充実。建物自体も店名どおり、ログハウス風でほんわかしたかわいらしさです。ほかにも上町駅周辺は良質な飲食店が複数あり、街の規模自体は決して大きくはありませんが、少し歩いただけでこれだけさまざまなカフェに出会えることには驚かされます。 カフェのほかにも気になるお店がちらほら。例えば、ボロ市通りにあるのは動物性油脂の代わりに植物性油脂やアボカドペーストを使い、ヴィーガン向けドーナツを作っている「アボカドーナツ」。 駅前にはおいしそうなカレー屋があります。 城山通りには「これぞ町中華!」という外観が堂々とした中華料理屋も。このようなお店に恵まれているのも上町駅周辺のいいところなので、ボロ市を楽しんだ帰りや、駅近辺の散策スポットを巡った後は、ぜひ好みのお店を探してみてください!