牛乳の代用品「オーツミルク」と「アーモンドミルク」の違いを英栄養士が説明
今や牛乳だけでなく、さまざまな植物性ミルクが登場している。代表的なものとして、オーツミルクやアーモンドミルクがあるが、その2つはどのように異なる? 栄養学の専門家が答えてくれた。 【写真】「ひまわりの種バター」や「ポテトミルク」…2022年のフードトレンドは「植物性」が加速!
アーモンドミルクとオーツミルクの栄養価の違い
砂糖を含まないオーツミルク1カップの栄養価は次の通り。 カロリー:80 脂肪分:1.5g 飽和脂肪:0 ナトリウム:120mg 炭水化物:14g 糖分:1g 繊維質:2g タンパク質:3g 次に、砂糖を含まないアーモンドミルク1カップの栄養価は次の通り。 カロリー:35 脂肪:3g 飽和脂肪:0g ナトリウム:160mg 炭水化物:1g 糖分:0g 繊維質:1g タンパク質:1g つまり、ほぼすべての点でオーツミルクのほうが栄養価が高い。 どちらも、アーモンドあるいはオーツを水に浸してからブレンドし、混ぜ合わせたものを漉して作られる。その過程で、アーモンドからは風味と色の白さが少し引き出されるだけだが、オーツからは、特に炭水化物が多く引き出されるのだと、栄養士のブリタニー・モデルは言う。 また、どちらのミルクにも、骨の健康や血液の流れ、細胞の栄養バランスを保つのに重要なカルシウムやビタミンDが強化されていると、RSP Nutritionの栄養学コンサルタントで栄養士のトニー・カスティーロは加える。 さらにアーモンドミルクは肌や免疫機能にメリットがあり、慢性疾患のリスクを低減する天然のビタミンEが豊富に含まれている。
オーツミルクにはメリット、デメリットが
「炭水化物とカロリーがアーモンドより多いため、オーツミルクには、植物由来のミルクの中でもっとも牛乳に匹敵するクリーミーさがあり、アーモンドミルクにはない甘さがあります」と、ブリタニー。 そのため、コーヒーバリスタがすぐに取り入れたのだ。オーツミルクはアーモンドミルクでは普通できないフロス(泡)が作れる(中にはリン酸カリウムを加えて泡立たせているところも。腎臓病の人は腎臓が血液中のリン酸をろ過できない恐れがあるが、そうでなければ問題にはならない成分ではある)。 また、栄養学の専門家が懐疑的になっている増粘剤を滅多に添加していないことだ。比較的、常温保存可能なこともプラスポイントだ(つまり長期保存可能)。 とは言え、もちろんカロリーや炭水化物摂取を厳しくチェックしている人は、オーツミルクを自分の日常にどう取り入れるか、1回あたりの摂取量を考慮したい。 グルテンフリーを実践している人はどんな種類のオーツミルクを買うかにも気をつけたい。「オーツはもともとグルテンフリーですが、グルテンを含む穀物と同じところで栽培されたり加工されたりすることが多く、二次的に含んでしまっている可能性があります」と、カスティーロ。セリアック病やグルテンアレルギーのある人は、ラベルをチェックして、間違いなくグルテンフリーのものを見つけて。