感染者急増で対策強化 奄美大島 病院職員にも緊張感
鹿児島県奄美大島での新型コロナウイルスの感染者急増を受けて、奄美大島新型コロナ対策本部会議(会長・朝山毅奄美市長)は17日、奄美市役所で会合を開いた。5市町村長や県関係者らが出席し、各自治体での感染防止対策の強化を確認。医療関係者が現場の状況を報告するとともに、「市民に対して、リスクの高い場面での対策を具体的に示して」などとアドバイスした。 1月の島内感染者は19人。市町村別内訳は奄美市18人、瀬戸内町1人となっている。島独自に設定した5段階の新型コロナ警戒レベルは、2番目に深刻な「4」が続いている。 会議は県立大島病院の森田喜紀総合内科部長、大島郡医師会新型コロナ対策班の野崎義弘班長がオブザーバーで参加した。 森田医師は「屋内スポーツ時の着替えや練習後の食事など、リスクの高い場面での対策を具体的に示した方がいい」と助言したほか、島外搬送された患者が帰島する際の助成支援も提案。 これまでの群島内のクラスター(感染者集団)と異なり、生活圏内で感染が増えていることで病院職員の緊張感が高まっていると報告した。 野崎医師は医療機関の多くで抗原検査が対応可能として、「まずはかかりつけ医に相談を」と語った。 朝山会長はあいさつで「目に見えないウイルスが近付き、住民も不安を感じていることは想像に難くない。5市町で情報を共有し、連携して取り組みたい」と協力を呼び掛けた。
奄美の南海日日新聞