シリア戦前日会見に臨む森保監督（撮影・西海健太郎）

　26年W杯アジア2次予選の21日シリア戦（サウジアラビア・ジッダ、日本時間23時45分キックオフ）に向け、日本代表の森保一監督（55）が20日、前日会見に臨んだ。 【写真】日本代表の練習場に猫が遊びに来ました。森保監督は気づかず思案顔 　森保監督はシリア戦に向けて「非常にタフで厳しい試合になると思いますが、選手、スタッフが勝利に向けて与えられた時間で最善の準備をする。明日の試合も勝利をつかみ取れるように一丸となって厳しい戦いに臨みたい」と語った。 　選手起用については「（16日の）ミャンマー戦でプレーしてくれた選手たち、非常に個々のパフォーマンス、チームでのパフォーマンスを見せてくれていたので、明日のシリア戦はどういうメンバー構成か非常に悩むところ。何人かの選手を入れ替えたいと思っていますが移動であったりという部分、コンディションの部分、今日の練習で見極めて明日の先発メンバーを決めていきたい。我々はミャンマー戦の先発メンバーでいくこともできれば、大幅に変更していくこともできる、選手層という意味では選手たち日常から所属チームでハイパフォーマンスを見せて戦力になるところ示してくれている。固定でも変えてもできることは強みであり、選手たちの努力に敬意を表したい」と大幅入れ替えができることが日本の強みだと語った。 　日本がターンオーバーを行うことが濃厚な中、シリアメディアからも明日の布陣について「（森保）監督の戦い方で、選手を変更してフル活用して戦う。今回の試合もそうするのか」といった質問が飛んだ。それに対し森保監督は「まずはチームづくりとして日本代表の勝利、ということがある。日本には育成からいい選手を育てていただいている。A代表でもできるだけ多くの選手に経験をしてもらいながら幅を広げ、より強いチームをつくっていきたいと思っている中で、選手を入れ替えている。明日の試合は公式戦なので何かを試すということではなく、ベストなメンバーをそろえて戦いに挑みたいと思っています。ベストと言いながら選手の置かれているコンディションを常に見て起用しないといけない。非常にベストを選ぶのが難しいぐらい選手たちが力を見せてくれていることは日本のポジティブな要素だと思います」と答えた。 　また、対戦相手の経験豊富なクペル監督を意識することはあるか問われた指揮官は「非常に尊敬。世界のサッカーの中で結果を出して長く監督として実力を認められて、キャリアを積み上げられていることをリスペクトしている。私の記憶が間違っていなければ前回のアジアカップでウズベキスタンの監督で一度対戦している。選手個々の力を引き出して、組織的に強固に機能させる素晴らしい手腕（がある）。今回のシリアとの対戦においても試合を見させていただきましたが、強固な守備から素早い攻撃でボールに食らいつく、個々の能力が高い選手たちに役割を持たせることにおいて素晴らしい監督だ。ベースは強固な守備からのカウンターかとは思いますが、試合を見ているといろんな戦い方、戦術がある。守備においては前からのプレッシャーも状況的にはあります。またお会いできることを楽しみにしています」と語った。 　ホームでのミャンマー戦から長距離移動後の一戦。ミャンマー戦では出場のなかったMF遠藤航（30＝リバプール）は、先発布陣の大幅入れ替えについて「2次予選に関して言えば、すごく理にかなっている。（所属の）リバプールでもそうだし、CL、ELに出ている選手たちは当たり前にターンオーバーをやっていく。みんなその辺は理解しているというか、当たり前にやっていくべき」と語っていた。6月の国際親善試合エルサルバドル戦（〇6―0）から国際Aマッチ7連勝中の森保ジャパン。日本代表歴代連勝記録に並ぶ8連勝へ、選手層の厚さで結果を出し切る。 　▼26年W杯アジア予選　W杯北中米大会のアジア枠は「8.5」枠。アジア2次予選は36カ国が4チームずつ9つの組に分かれ、ホーム＆アウェー方式で対戦。上位2カ国がアジア3次予選へと進出する。日本はミャンマー（同158位）、シリア（同92位）、北朝鮮（同115位）と同じB組に入った。3次予選では勝ち上がった18カ国が6チームずつ3組に分かれ、24年9月から25年6月にかけてホーム＆アウェー方式で行われる予定。そして各組上位2カ国計6チームがW杯出場権を獲得する。さらに3次予選各組3位と4位となった計6カ国は4次予選へと進む。4次予選では3カ国ずつ2組に分かれ、各組1位の計2チームがW杯出場権を獲得する。残り「0.5」枠は4次予選で各組2位の2チームが5次予選に進出。ここでの勝者が大陸間プレーオフへと進み、“最後の1枠”をかけ戦うことになる。