フィギュア選手の親って大変? 「お金がかかる」と言われる競技、コーチ料の相場は…
苦労が多いからこそ大きい喜び「風を切る感覚を知ると楽しくなる」
トップ選手になれば、活躍の世界は日本を飛び出す。保護者にとっても喜びは大きく、選手に付いてサポートする人も多い。 「私の母も現役時代はほぼ全ての大会に来てくれました。リンクサイドに先生がいるのもすごく心強いですが、海外の土地で外国の方が埋め尽くした観客席の中で身内・親族が1人でもいるだけでも個人競技であるフィギュアスケートは心の支えになる。そういう面でも大きかったなと思います」 五輪になると「子供にもスケートをやらせてみたい」と考える保護者も少なくない。今大会で羽生結弦や坂本花織に憧れた子供もいるだろう。苦労が多いからこそ、やりがいと魅力がある競技。 「スケートは上達していくとやっぱり楽しい。最初はできなくても、とにかく楽しむこと。私は一つ一つ、できなかった技ができていくことが楽しみに変わっていきました。そうした成功体験を多くの子供たちに味わってほしい。 さらに、フィギュアスケートならではの風を切る感覚が身についてくると、もっともっと楽しくなると思います。そして、お父さんお母さんもそんな風にお子さんが滑る姿を見て、一緒に競技と成長を楽しんでほしいです」 中野さんはフィギュアスケートがさらに多くの人に愛される競技になることを願っている。 中野 友加里 THE ANSWERスペシャリスト フィギュアスケート解説者 1985年8月25日生まれ。愛知県出身。3歳からスケートを始める。現役時代は女子史上3人目の3回転アクセル成功。スピンを得意として国際的に高い評価を受け、「世界一のドーナツスピン」とも言われた。05年NHK杯優勝、GPファイナル3位、08年世界選手権4位など国際舞台でも活躍。全日本選手権は表彰台を3度経験。10年に現役引退後、フジテレビに入社。スポーツ番組のディレクターとして数々の競技を取材し、19年3月に退社。現在は講演活動を行うほか、審判員としても活動。15年に一般男性と結婚し、2児の母。YouTubeチャンネル「フィギュアスケーター中野友加里チャンネル」も人気を集めている。
THE ANSWER編集部