【MLB】着実に補強を進めるドジャース 今世紀初の「王朝」誕生なるか 連覇は1998~2000年のヤンキースが最後
今季4年ぶりのワールドシリーズ制覇を成し遂げたドジャース。昨オフは大谷翔平、山本由伸、タイラー・グラスナウ、テオスカー・ヘルナンデスらを獲得するなど、ド派手な補強を展開したが、今オフもブレイク・スネルを獲得し、トミー・エドマンとの契約を延長するなど、着実に補強を進めている。今世紀に入ってワールドシリーズを連覇したチームは1つもなく、ドジャースには今世紀初の「王朝」誕生なるか、期待とともに注目が集まっている。 2024年シーズンの主要アワード受賞者まとめ ワールドシリーズを連覇したのは、1998年から2000年まで3連覇を成し遂げたヤンキースが最後。1996年にもワールドシリーズ制覇を達成しており、連覇が途切れた2001年もワールドシリーズに進出して優勝まであと一歩のところまで迫った。このヤンキースを現時点で最後の「王朝」と呼ぶ声は非常に多い。それ以来となる「王朝」の誕生が期待されるのが現在のドジャースだ。 現在の主力選手のうち、大谷、スネル、グラスナウ、山本、ムーキー・ベッツ、フレディ・フリーマン、エドマン、ウィル・スミスは長期契約を結んでおり、全員が少なくとも2027年までチームにいる。少なくともあと3年は現在の主力選手をチームの核として戦っていくことが可能だ。心配されるのは選手の高齢化。フリーマンは現在35歳、ベッツの現在32歳で、これから下降線を辿っていく時期に入る。大谷、スネル、グラスナウもすでに30代で、エドマンとスミスも来年30歳。近年は生え抜きのスター選手を輩出できておらず、他球団の主力選手を次々に獲得してチームを強化していることが高齢化につながっている。 1998~2000年のヤンキースはポール・オニール、ティノ・マルティネス、スコット・ブローシャス、デービッド・コーン、チャック・ノブロック、ロジャー・クレメンスといった「外様」の仕事人たちの活躍も光ったが、チームの核となっていたのはデレック・ジーター、ホルヘ・ポサダ、アンディ・ペティット、マリアーノ・リベラの通称「コア・フォー」やバーニー・ウィリアムスといった生え抜き選手たちだった。その点において、最後の「王朝」である当時のヤンキースと現在のドジャースは大きく異なっていると言える。 多額の後払いを抱え、大谷の全盛期にオールインしている印象も受ける現在のドジャース。今世紀初のワールドシリーズ連覇を成し遂げ、ヤンキース以来となる「王朝」を築き上げることができるか注目だ。