神戸製鋼がデータ改ざんで会見(全文1)川崎会長兼社長が辞任を表明
概要の説明
それでは不適切行為に関する事実関係から順にご説明申し上げます。昨年10月26日時点で、不適合製品の納入先として公表したお客さまは525社でしたが、外部調査委員会による調査の結果、新たな不適切行為が判明いたしました。2ページの表1をご覧ください。10月26日に公表した525社に対し、新たにコベルコ マテリアル銅管や神鋼メタルプロダクツなど163社向けの製品などで不適切行為が発覚しました。新たな事案が発覚したことは誠に遺憾ですが、当社が外部調査委員会の調査に全面的に協力し、自主点検を妥協なく行った結果であると考えております。なお、新たな事案についてもすでにお客さまには連絡済みであり、現時点で半数以上については安全性の検証も完了しております。当社といたしましては、これまで同様、安全性の検証を最優先に進めてまいります。以下、10月26日に公表した分も含め、ご説明します。 不適切行為全体における具体的内容として、例えば検査結果を顧客仕様を満たすように改ざんする行為や、実際に測定が行われていないにもかかわらず、測定したかのように試験結果をねつ造する行為などが確認されました。なお各拠点における不適切行為の詳細につきましては、後ほどお手元の報告書をご覧ください。外部調査委員会による調査の結果、役員の関与が認められたのはアルミ・銅事業部門のみでした。2名の執行役員は直接的な関与は認められないものの、その存在を認識しており、これをアルミ・銅事業部門長など上司に報告していませんでした。別の執行役員1名は昨年4月に不適切行為を認識した際、規格外れの発生や規格外製品の出荷の漸減を基本方針とし、製造工程の改善や、受注の一部停止を指示するにとどまっていました。過去の役員については2名の取締役、執行役員が役員就任前に不適切行為に直接関与していたことが認められ、役員就任後も取締役会に報告せず、その中止を指示するなどの措置を講じていませんでした。