バービー「“引け目”は感じたことがない」――私が過去の恋愛から学んだこと
初エッセイ集『本音の置き場所』(講談社)を発売された、お笑いコンビ「フォーリンラブ」のバービーさん。本書には、芸人としての仕事論はもちろん、美容や結婚観、セックスについての考え方など様々なトピックスが綴られています。そんなエッセイ集を出したバービーさんに、いまの「本音」を伺いました。 気になる【あの人】の記事はこちら! これまで、「甘え方」、「芸人論」について伺ってきましたが、最終回となる今回は、バービーさんの「恋愛観」について迫ります。
一回「私」という大きなハードルを越えている
――書籍では性的同意や相手にNOと言う勇気の必要性についても書かれていました。こういった気づきを、バービーさんはどういう経験から導き出しているのか気になりました。 バービー:やっぱり、パートナーとお互いに素の状態で深く向き合っていく中で、色々と気づいていきますよね。私って、決してモテるタイプじゃありません。男性側も、そういう私みたいなモテない女と付き合うというハードルを超えちゃうと、プライドとかどうでもよくなるみたいで、すごく気持ち的にも丸裸で付き合ってくれることが多いんですよね。たとえばすごくモテる人と頑張って付き合った人なら、ずっといい面を見せようと頑張ると思うんだけど、私の場合はお互いに肩の力を抜いた状態で付き合い始める。そこで私も、別に引け目を感じることがないから、正直に「ここは嫌だ」と思ったらそう言うし、逆に相手に言われて気づくこともある。 ――ご自身のことを自分で「モテない」と言いつつ、それでも「引け目を感じない」と自己肯定感を高く持ち合わせることが不思議です。 バービー:なんでだろう。でも、「付き合ってもらっている」みたいな感覚が全くなくて、それがいいんだと思います。そういう態度をとるってつまり、自分で「私は価値がない」とアピールするようなものじゃないですか。引け目を感じずにどーんと構えているスタンスだと、向こうも甘えやすくなりますしね。 ――たぶん恋愛でうまくいかないパターンとして、自己肯定感が低すぎて相手に尽くしすぎてしまったり心配しすぎてしまって自爆してしまったりすることが多いと思うんですけど、なかなかそういう人はバービーさんを真似するのって難しいような気がします。 バービー:まずはフリでもいいからやってみる、というのがいいかもしれません。自分のことを全くブスだと思っていないそぶりをするだけでも、とっても魅力的になる気がするんですよね。正直私は、これはあまり言い方がよくないけど、付き合ってもらっているというより、付き合ってあげている、みたいな感覚の方が近いかも(爆笑)。 ――かっこいいです。 バービー:さっきも言ったように、一回私という高いハードル越えちゃっているから。私を選んだというその時点で、相手は怖いもんなしなわけですよ。男性だったらもっといきたいところあるはずなのに、私のところにきているんだから。そこで私も愛情表現をすごくするタイプだから、同じくらい返してくれる人なら「私のこと嫌いなわけないでしょ」と思える。