鋼鉄のメンタル・茅森早香は猛プッシュが“快感”ピンチもひるまず6勝目/麻雀・Mリーグ
まさに“強心臓”という言葉を体現したかのような麻雀だった。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2020」1月2日の第2試合で、セガサミーフェニックス・茅森早香(最高位戦)が自身6勝目となるトップを獲得。リーチに対して赤ドラを打ち抜く強気の攻めと、半荘を通して放銃0回の繊細な守備を両立し、序盤に築いたリードをしっかりと守り抜いた。 【動画】またも窮地で活躍した茅森早香 この試合の対局者は起家からKADOKAWAサクラナイツ・沢崎誠(連盟)、茅森、渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)、KONAMI麻雀格闘倶楽部・前原雄大(連盟)の並びでスタート。第1試合で3着だった連投の茅森が、経験豊富な3選手を相手にどのような立ち回りを見せるのかに注目が集まった。 8チーム中最下位と苦しい戦いが続くセガサミーフェニックスにあって、ここまで幾度となくチームを救う活躍を見せてきた茅森。この試合では先手必勝とばかりに、東1局から東2局2本場にかけての4連続アガリで一気に持ち点を5万点台に乗せるロケットスタートを披露した。 白眉のアガリとなったのは東2局1本場だ。南を暗カンした直後にリーチをかけた前原に対して、自身もドラ2枚の勝負手をテンパイした茅森は、当たり牌であるドラの3筒と赤5筒の2択で平然と赤5筒をプッシュする。リーチの一発目に無筋の赤ドラを打ち出しながらも表情ひとつ変えないその様子に、視聴者は「かっけー」「なんつうメンタル」「つええ」「天才かよ!」と驚嘆。茅森は終盤に高目の3筒を見事にツモり、發・ドラ3の1万2000点(+300点、供託1000点)を加点してみせた。 南場はなかなか手が入らず多井と前原の追い上げを受けるも、序盤とは一転して徹底的に放銃を回避する粘り腰を発揮。その甲斐あって一時は多井に逆転されながらもふたたびトップ目に浮上し、序盤の4連続アガリの貯金を終局まで守り抜くことに成功した。 試合後のインタビューで前原のリーチに赤ドラをプッシュした場面について質問され、「気持ちよかったです」と余裕しゃくしゃくの笑顔で振り返ってみせた茅森。解説の渋川難波(協会)が「普通の人は『怖かったけど通ってよかったです』とか言うんですけど、快感だったんですね。考え方が強い」と称えると、実況の松嶋桃(協会)も「強さの秘密がまたひとつ垣間見えた気がします」と同調していた。 今期ここまで13戦6勝と5割に迫る勝率を記録している茅森の活躍で、徐々に上位との差を縮めているセガサミーフェニックス。2021年の初日をいい形で終えることができただけに、レギュラーシーズン残り40試合での逆襲にもまだまだ期待できそうだ。 【第2試合結果】 1着 セガサミーフェニックス・茅森早香(最高位戦)4万1000点/+61.0 2着 渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)2万9300点/+9.3 3着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・前原雄大(連盟)2万3800点/▲16.2 4着 KADOKAWAサクラナイツ・沢崎誠(連盟)5900点/▲54.1 【1月2日終了時点での成績】 1位 EX風林火山 +432.4(48/90) 2位 渋谷ABEMAS +211.4(50/90) 3位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 +51.7(50/90) 4位 KADOKAWAサクラナイツ +3.5(50/90) 5位 赤坂ドリブンズ ▲84.7(48/90) 6位 TEAM雷電 ▲146.5(48/90) 7位 U-NEXT Pirates ▲194.6(48/90) 8位 セガサミーフェニックス ▲273.2(50/90) ※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会 ◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。 (ABEMA/麻雀チャンネルより)