広島市「育休退園」を解消 第2子育休の全期間、上の子通園可に 2025年4月から
広島市は2025年4月、保育園の「育休退園」を解消する。市は第2子以降の誕生で保護者が育休を取得した場合、保育園に通う年上の子どもの退園を一定期間以降求めていたが、育休中の全期間を通園可能にする。保育園は原則仕事をしている保護者の子どもを受け入れており、通園を継続させるために育休期間を残して職場復帰する保護者が多かった。 現制度では第2子以降の誕生で育休を取得した保護者は下の子が1歳に達した年度末までしか上の子を預けられない。市によると、24年9月時点で25年3月に退園する必要のある園児は最大で全園児の5・5%に当たる1569人いるという。 現制度は待機児童が多い時代、保護者が育休を取得して自宅にいるのに上の子が通園を続けるのを防ぐ目的があったとみられる。市の待機児童は4月1日時点でゼロ。市は多子世帯を支援するため、見直しを決めた。 市は育休中に子どもが通園できる「慣らし保育」の期間も25年4月から延長する。現行は職場復帰日の14日前からだが、1カ月前からとする。子どもが保育園に慣れない場合、保護者が休暇を取って迎えに来なければならなかった。
中国新聞社