高木美帆、1500mで優勝も悔しさ「次、高く飛ぶためのステップだと思って受け止めたい」…全日本スピードスケート
◆スピードスケート 全日本選手権第1日(13日、青森・YSアリーナ八戸) 女子1500メートルは世界記録保持者の高木美帆(TOKIOインカラミ)が1分55秒71で優勝した。ただ、タイムは今季の国内外5レースでワーストと伸びず。「次、高く飛ぶためのステップだと思って、この悔しい思いを受け止めたいな、というぐらいには悔しい」と厳しい表情で振り返った。 ここまでのレースは後半の失速を抑えるため、前半をやや慎重に入っていた。だが、指導を受けるヨハン・デビットコーチから「最終的にここ一番の大会で勝ちたいという時に、なでるような感じのスケーティングやメンタリティーは助けにならない」とアドバイスを受け、この日は前半から攻めの意識で入ることを心掛けたという。 レースの狙いとしては「3分の1ぐらいはできた」と収穫もありつつ、1100メートル通過からの最後のラップタイムは32秒28と2秒以上落とす形となった。前半で加速に脚を使ったことによるスタミナの問題ではなく「脚を使いながらもう少し効率いいスケーティングができれば、もっと後半につながってくるかなと思う。そこが結構大きいかもしれない」と原因を分析していた。 昨季新調したスケート靴のブレード(刃)が完全にはフィットしておらず、28年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪を見据えて試行錯誤も続けている段階。それでも「今季は1500メートルでパッとしないレースが多い。最低でも54秒をコンスタントに出せるようにならなきゃいけない」と現状に納得はしていない。残る500、1000メートルへ「短い距離になっていくので、もっと気持ちはシャープに、滑りはパワフルにいきたい」と切り替えた。
報知新聞社