巨大はんざき、湯原温泉街(岡山・真庭)練り歩く 伝説ちなみ祭り、にぎやかに総踊り
巨大なはんざき(国特別天然記念物・オオサンショウウオ)の伝説にちなむ「はんざき祭り」が8日夜、岡山県真庭市の湯原温泉街一帯で開かれた。大はんざきを模したねぶたや山車が練り歩き、温泉街を幻想的に彩った。 午後7時ごろ、全長10メートルの大ねぶたが明かりをともし、市湯原振興局(同市豊栄)を獅子舞の先導で出発。露天風呂「砂湯」近くの河川敷まで約1キロを、周囲を妖しく照らしながらのっそりと進んだ。 河川敷では浴衣姿の女性たちが全長5・5メートルの山車2台を囲み、「はんざき囃子(ばやし)」に合わせてにぎやかな総踊りを繰り広げた。ねぶたが合流すると会場はさらに盛り上がりを見せ、最後は花火と餅投げで締めくくった。 初めて訪れたという倉敷市立西阿知小3年の児童(9)は「ねぶたが光っていてきれい。踊りもみんなそろっていてすごかった」と喜んだ。 真庭市湯原地域はオオサンショウウオの生息地。戦国時代、村の若者が人や牛馬を襲う大はんざきを退治した伝説が残る。祭りは地元観光関係者らでつくる実行委が主催し、今年で62回目。