突如裏切る日本の路面。「あちこちでスライド」「一体どこでパンクしたのか」/ラリージャパン デイ2コメント
11月22日(金)、愛知・岐阜県を舞台に開催されている2024年WRC世界ラリー選手権の第13戦『フォーラムエイト・ラリージャパン2024』の競技2日目“デイ2”が行われ、ヒョンデ・シェル・モービスWRTのオット・タナク(ヒョンデi20 Nラリー1)が総合トップに立っている。 【写真】オット・タナク(ヒョンデi20 Nラリー1) 2024年WRC第13戦ラリージャパン TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチームのレギュラードライバーである勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、総合4番手で大会2日目を終えた。そんなデイ2を終えた各陣営から、ドライバーたちの声が届いている。 ■Mスポーツ・フォードWRT ●アドリアン・フルモー(#16 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ2総合3番手 「僕はただマシンに苦戦している。低速コーナーではクルマが曲がらず、高速コーナーでは大きく動いてしまうので、正確に走ることが難しいよ。ただマシンを路上にキープしている。チームと話し合う必要があるし、まだ僕たちにはいくつかできることがあるだろう」(SS4) 「ペースが15秒差ということは、ステージで良い走行ができたということだと思う。ただ、このマシンではこれ以上のことはできない。素晴らしいしフィーリングもいいけれど、タイムは悪いままだね」(SS6) 「明日の出走順はもっと有利になる予定なので、様子を見よう。明日の午後をターゲットにして、マシンをうまく機能させられるようにプッシュしていく」(SS9) ●グレゴワール・ミュンスター(#13 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ2総合6番手 「最後の部分は本当に曲がりくねっていて遅いし、低速なのでソフトタイヤは機能しない。グラベルクルーのビデオから得た自分の直感を、もう少し信じるべきだった。すべてが学びだ」(SS3) 「ペースノートには書いていなかったが、ブレーキングで滑りやすくなっていた。まっすぐ壁にぶつからないようにするため、スピンする必要があった。タイヤ選択とマシンのフロントに苦戦して、少しタイムを失ったところもあったと思う。それほどクリーンではないから、できることはすべてやらなければならない」(SS4) 「暗いなかを走るのはとても楽しいし、ショーとしても素晴らしい雰囲気だね。マシンのフィーリングがいつも良いわけではなかったので(どのように進歩したか)言葉にするのは難しいが、いくつか違うことを試してみたのは、明日に向けてポジティブなことだった」(SS8) ■ヒョンデ・シェル・モービスWRT ●オット・タナク(#8 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ2総合首位 「長い1日だったが、着実に取り組んだ。今朝はマシンの運転はそれほど難しくなかったが、アンダーステアが少しあり、期待していたレベルのパフォーマンスを発揮できなかった」 「でも、午後の最初の難しいステージの後、グリップの高い路面でバランスを改善することができた。このふたつのステージでは、はるかに良いフィーリングがあったんだ。明日はどうなるか、どんなコンディションになるのか見ていこう。あちこちで雨が降っていたし、新しいステージもある」 ●ティエリー・ヌービル(#11 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ2総合15番手 「現時点では、技術的な問題の原因が何であったのか正確にはわかっていない。もちろん僕たちはがっかりしているが、これが現実だ。残りのあと2日を素晴らしいものにしなければならない」 「僕たちは2番手につけ、マシンも快適で、スピードでリスクを管理していたので残念だ。今日は3番手で充分だったし、それが僕たちの目標だったが、結局問題が発生してしまい、僕たちにできることは何もなかった」 ●アンドレアス・ミケルセン(#9 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイリタイア 「滑りやすいセクションに入ったとき、マシンの右フロントにハードタイヤを装着して走行していた。右側に川のような水が流れていて、僕たちはそれに足を取られてグリップをすべて失い、クラッシュしてしまった」 「午後はスピードを上げようとしていたし、スプリットタイムも有望に見えたのでとても残念だが、フィニッシュできなくても問題はない。今日は望んでいた結果が出なかったが、明日までにマシンが修理され、日曜日に向けてすべてが整うことを期待している」 ■TOYOTA GAZOO Racing WRT ●エルフィン・エバンス(#33 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ2総合2番手 「今朝は路面のグリップ変化が激しく、難しいスタートになった。路面の変化を読みにくい場所もいくつかあったから、きっと他のドライバーたちもそうだったと思うけど、クルマがあちこちでスライドしたよ」 「午前中のタイヤ選択はかなりうまく行き、ループの後半はハードタイヤのメリットを最大限に活かすことができたと思う」 「しかし、午後のタイヤ選びは簡単ではなかった。路面のグリップが予想以上に良かったので、僕たちのタイヤ選択は完璧ではなかったかもしれないけど、ステージを重ねるごとに状況は良くなり、ポジティブに一日を終えることができた。明日もまだ扉は開かれているし、チームとしての戦いはまだ続いているので、最後まで全力を尽くすよ」 ●セバスチャン・オジエ(#17 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ2総合5番手 「金曜日最初のステージは毎年非常に難しく、僕にとってあまりラッキーものではなかった。過去3年間で2回、このステージの同じような区間でパンクに見舞われたんだ。一体どこでパンクしたのかよく分からなかったよ」 「非常に残念だったし受け入れ難いことだけど、これが現実だ。そのような状況では簡単なことではなかったけれど、以降のステージでも集中力保ち続けて、順位を挽回することができた」 「それでもまだ充分ではないし、チームのためにさらに順位を上げる必要がある。最後まで何が起こるか分からないので、全力で戦い続けるよ」 ●勝田貴元(#18 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ2総合4番手 「今朝最初のステージは予定していたようなスタートにならず、残念ながらタイヤがリムから外れてしまいました。非常にアンラッキーでしたしがっかりしましたが、幸いにもそれほどタイムを失わず、最終的には総合4位まで挽回することができました」 「今朝のことを考えれば決して悪くない結果です。他のドライバーが問題を抱えているときに、自分はアプローチを変えました。順位を上げるために少し安全サイドで走らなければなりませんでしたが、結果的にうまく行ったので良かったです」 「まだまだ先は長いですし、すでに多くのことが起こっているので、自分たちは諦めません。チームのために自分がすべき仕事をして、自分のドライビングに集中し続けるのみです」 [オートスポーツweb 2024年11月23日]