新しい生活様式で変化…SNSで賛否両論となった「ビジネスマナー」とは?
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を受けた2020年の就職活動は異例づくしで、10月時点の内定獲得の割合も前年度より低い結果が出ているようです。内定を獲得した人たちが入社後の新人研修で学ぶことが多いビジネスマナーですが、マナーについて迷うこともあるようです。今回は、SNS上でも話題になったビジネスマナーの賛否をお伝えします。
2020年度大卒の就職内定状況
文部科学省は2020年度卒業予定者の就職内定状況調査の結果を公表しています。コロナの影響が大きかったと考えられる2020年度の就職活動。2020年10月時点の結果は以下です。 ・大学(学部) 69.8%(前年同期比7.0ポイント低下) ・短期大学 27.1%(同13.5ポイント低下) ・専修学校(専門課程) 45.5%(同14.9ポイント低下) ・高等専門学校 93.8%(同2.4ポイント低下) いずれも、前年を下回る結果となっており、厳しい就職環境であることが伺えます。厚生労働省と文部科学省では、新卒応援ハローワークの就職支援ナビゲーターと大学等の就職相談員と連携をとり就職支援などを行っていくと公表しています。(※文部科学省と厚生労働省の同時発表) さて、新卒といえば、入社直後にはビジネスマナー研修が実施されるのが恒例です。社会人の常識として、あらゆるビジネスマナーを学びます。マナーについて知っていくうちに「それってどうなの?」と迷ってしまうマナーもあるようですね。ここで、ネット上で話題になった2つのマナーをみていきます。
「了解しました」はマナー違反?
新人研修のときに「了解しました」は敬語ではないため「承知しました」「かしこまりました」を使いましょう、と教わった経験のある人も多いのではないでしょうか。 「了解しました」→「了解いたしました」ならOK? ! SNS上で話題となった投稿とは、「『了解しました』は、同僚や目下の人に対して使う言葉のため、目上や上司の人に使うのは失礼です」というものでした。 この投稿に対する賛成派の意見は、 「了解ですって言われると仕事する気なくなった。そういうところが一番大切」 「会社に入ってきた新人が上司に了解ってすごい言うからドキドキする」 「了解しましたってなんかぶっきらぼうな感じがする」 といったコメントの一方で、反対意見も多くあったようです。 「了解しましたが失礼だと言われるようになったのはここ10年ほどのこと」 「警視庁や海保でも了解と使うのに失礼なことあるかな?」 「了解が失礼だというロジックを教えて欲しい」 専門家による投稿では、 「『承知しました』や『かしこまりました』は『分かった』に丁寧と謙譲の意味が加わった表現の例です。一方、『了解』は『わかる』の漢語表現に過ぎず特に敬意はありません。(中略)しかしながら丁寧かつへりくだった『いたしました』をつけて『了解いたしました』といえば、何ら失礼ではなく、敬語として十分です」(国語辞典編纂者の飯間浩明氏)とありました。