注目高まるがん「光免疫療法」、県内初実施 愛媛大病院
薬剤と光を使ってがん細胞だけを殺す新たな治療法「光免疫療法」が国内で広がりつつある。県内では24日に、東温市志津川の愛媛大病院で初実施。正常な細胞へのダメージが少なく、がん細胞だけを死滅できるとされており、注目が高まっている。 光免疫療法は米国立衛生研究所の小林久隆氏が開発。がん細胞の表面に現れる抗原に特異的にくっつく抗体と光感受性物質を組み合わせた薬剤を患者に点滴で投与し、約24時間後に近赤外線と呼ばれる特定の波長の光を当てると、化学反応を起こしてがん細胞だけが破壊される仕組みだ。米国での治験では、何らかの治療効果が現れた患者の割合は43・3%だった。
愛媛新聞社