〔東京外為〕ドル、149円台後半=決め手欠き、こう着(9日午後3時)
9日午後の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、決め手となる材料を欠く中、1ドル=149円台後半でこう着している。時間外取引で米長期金利が低下したことが重しとなっているが、下げ幅は限られた。午後3時現在は149円96~96銭と前週末(午後5時、150円10~11銭)比14銭のドル安・円高。 前週末の海外市場では、欧州時間は調整的な買いが強まり、150円70銭近辺に上昇。米国時間の序盤は、米雇用統計で失業率が悪化したことで米長期金利が低下。ドル円は149円30銭台まで水準を下げた。中盤は、ミシガン大消費者景況感指数が強めとなり、150円10銭台に浮上。終盤は150円前後で小動きだった。 週明けの東京早朝は150円前後のレンジ圏で推移した。午前9時以降、いったん149円60銭台まで軟化したが、同水準では実需筋の買いが入り、仲値にかけては150円05銭近辺に持ち直した。正午にかけては、149円90銭~150円00銭前後でもみ合いとなった。午後は149円90銭前後でこう着していたが、午後3時にかけてやや売られる場面もあったが、売り一巡後は持ち直している。 東京市場は、前週末に米雇用統計が発表された後を受け、「いったん材料出尽くしになった」(大手邦銀)と指摘される。午前中は「上下動がみられたが、午後は方向感を欠いた」(為替ブローカー)という。目先も「動意を欠く中、11日発表の米CPIを待つムードが強い」(同)との声が聞かれる。 ユーロは午後に入って対円、対ドルで弱含み。午後3時現在、1ユーロ=158円02~03銭(前週末午後5時、158円85~87銭)、対ドルでは1.0536~0537ドル(同1.0583~0583ドル)。