2回戦から登場の大津が7ゴール発進
令和2年度熊本新人戦(新人選手権大会)の第2日、県民総合運動公園補助競技場では2回戦2試合が行われた。 第1試合は第1シードの大津が、同じ大津町にある県立の翔陽と対戦。「昨年のチームでゲームに出ていた選手が少なく、練習通りにいかないことが多かった」と山城朋大監督が振り返った通り、立ち上がりは硬さの見られた大津だが、大きな展開から得たセットプレーの好機などを生かし、大量7ゴールで翔陽を下した。 【フォトギャラリー】大津 vs 翔陽 先制は10分。左コーナーキックにDF日高華杜が頭で合わせる。その後も翔陽にボールを運ばせずゲームの主導権を握ると、中盤の森田大智、薬師田澪がテンポ良くボールを動かし、左右のスペースへ配球。相手の守備態勢が整う前の早いタイミングのクロスや、アウトサイドからの縦への仕掛けで押し込む。 これに対して翔陽も粘り強い対応を見せ、飲水タイムまでは1点差で食い下がるが、大津は24分、右からのクロスを長身のFW小林俊瑛が折り返し、MF川口敦史が詰めてリードを広げると、33分にはコーナーキックから、さらに直後の34分には左からのクロスの折り返しをいずれも川口が決め、前半を4-0で折り返した。 大津が後半開始直後にはゴール前でボールを受けたFW一村聖連がきっちりコントロールして5点目を奪い、45分にはその一村からの折り返しを小林が合わせ6-0。その後、翔陽の最終ラインがFWのマークをはっきりさせたことでクロスが入る形が減り、中央からの崩しで迎えたフィニッシュもGK正面をついたりポストを叩いたりと得点に結べない時間が続いたが、終了間際の79分、森田からのラストパスを受けた川口がフリーで決め7点目。新チームで好スタートをきった。 「相手のマンツーマンの対応でストレスを受け迷いがあったり判断が遅く、早めに軸をずらしたかったが、経験不足の面もあって全体的にはまだまだ」と山城監督は話し、キャプテンの森田も「イージーミスが続いて、相手に合わせてしまいリズムを崩してしまった」と反省点を口にした一方、「FW2人はヘディングが強いので、日高のクロスオーバーなどを活かそうという狙いは出せて、初戦としては合格」(山城監督)の内容。 「(新型コロナウイルスの影響で)練習や試合ができない期間があった中、今回も試合ができる機会を作っていただいたことへの感謝の気持ちを忘れず、結果を出したい」と森田が話す通り、まずは1つ目のタイトルを目指して来週末の3回戦に臨む。 (文・写真=井芹貴志)