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コロナ禍でMLB明暗クッキリ ブルージェイズはPO進出もレンジャーズは1780億円新球場が水の泡

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日刊ゲンダイDIGITAL

【メジャーリーグ通信】  今シーズン、メジャーリーグではコロナ禍で、チームによって損得が分かれた。  もっとも得したのはアストロズだ。ア軍は今年1月に球団ぐるみのサイン盗みが発覚し「社会の敵」となった。3月下旬に開幕していれば遠征先で痛烈なヤジにさらされたはずだ。しかし、コロナ禍で開幕が4カ月延びたおかげで、サイン盗みは最大の関心事ではなくなり、しかも7月下旬に始まった公式戦は無観客。敵地でも通常の精神状態でプレーできた。その結果、ア軍は昨季21勝のバーランダーがヒジの故障で全休、同20勝のコールもチームを去ったにもかかわらずプレーオフ進出を果たした。  カブスもコロナ禍が吉と出たチームだ。最大のライバルであるカージナルスはクラスター発生で約15日間試合ができなくなり、再開後はダブルヘッダーが複数組まれてチームが疲弊。さらに同地区のブルワーズもコロナ禍による開幕延期のあおりで、主砲イエリッチがひどいスランプに陥りチームの得点力が低下。カブスで今季好調なのはダルビッシュだけで、主力は軒並み不調だったにもかかわらず、楽々地区優勝することができた。 ■1800億円かけた新球場が無駄に  逆に損したのはレンジャーズだ。レ軍は17億ドル(約1780億円)かけて建設した新球場で2020年シーズンを迎えるため、大型補強を敢行。地区優勝の最有力候補と見なされ、選手たちも春先は大いに気合が入っていた。ところが、コロナ禍で開幕が4カ月延びて選手たちは気が抜けたようになり、7月24日の開幕後は、レギュラー陣がそろってスランプに。立て直しにも失敗したため22勝38敗と惨敗した。球団もシーズンが60試合に短縮されたうえに、すべて無観客で行われたため、320万人前後と見積もっていた観客動員が皆無になり、コロナに完膚なきまで叩きのめされた年になった。 ■マイナーの球場を本拠地にしてプレーオフ進出  唯一のカナダのチームであるブルージェイズは同国政府が開幕直前に米国から入国するチームに2週間の隔離措置を課す決定を下した。これによりカナダで試合ができなくなり、7月24日の開幕から18日間、すべて敵地で戦う放浪生活を強いられた。ブ軍は他のメジャー球団の本拠地を間借りしてホームゲームを行うことを検討したが、これもコロナ感染の拡大につながるとして拒否され、仕方なく3Aの球場セーレンフィールドをホームにして戦わざるを得なくなった。しかし、この苦渋の選択はブ軍を大いに助けることになる。セーレンフィールドは常に強風が舞う田舎球場である。相手チームは強風に翻弄されて守備でエラーを連発。投手陣も制球を乱すためブ軍はホームで勝ち星を重ねてレギュラーシーズンを突破した。 (友成那智/スポーツライター)

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