全米メディアも村田の2回TKO王座奪還を「年間最高ラウンド」と絶賛。アラム氏「次はアルバレス戦希望」報道も
プロボクシングのダブルタイトル戦が12日、大阪浪速区のエディオンアリーナ大阪で行われ、WBA世界ミドル級タイトルマッチでは挑戦者の村田諒太(33、帝拳)が王者のロブ・ブラント(28、米国)を2回TKOで下して王者に返り咲いた。昨年10月にラスベガスで行われたブラントとのタイトル戦では手数で圧倒され判定で完敗していた村田はファイトスタイルを変えてダウンを奪いリベンジを果たした。注目のミドル級とあって全米メディアは速報で村田のタイトル奪還を伝えた。一部メディアは、帝拳との共同プロモーターであるトップランク社のボブ・アラム氏が試合後に大阪でWBA世界同級スーパー王者、IBF、WBC(フランチャイズ王者)の統一王者で頂点に立つサウル“カネロ”アルバレス(メキシコ)戦を希望したという衝撃的ニュースも報じた。 ボクシングサイトの「ボクシングニュース24」が「村田がブラントを破壊」という速報記事の中で「(トップランク社の)ボブ・アラム氏が村田とアルバレスの対戦を望む」という衝撃ニュースを伝えたもの。 この試合のため日本のリングサイドで観戦したボブ・アラム氏は「村田は素晴らしく見える。彼はカネロとの戦いの準備ができている」と試合後に明らかにしたという。 同メディアは「カネロが村田との対戦に興味を持つことは、アラム氏にとって決して無理な希望ではないということなのだろう」と発言の真意を解説した。 また記事は「村田は、この勝利で前ミドル級統一王者のゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)とアルバレスを相手に大金を呼ぶ戦いへと走り出す。過去にはゴロフキン側が村田との戦いを組むべく興味が示された。これらの計画は、前回の敗戦により棚上げとなった。今、村田は、WBAミドル級の正規王者として復活。GGG(ゴロフキン)との戦いは、選択肢の1つとなる」とゴロフキン戦の可能性についても言及した。 ただ「村田戦の実現はゴロフキンが2019年にどれだけの試合をやるかにかかっている。彼は、10月に戦う予定で、まだカネロとの3戦目に興味を示している。カネロは村田がアメリカの一般的なボクシングファンにあまり知られていないため、対戦することに興味を持たないだろう」とも推測した。 さらにアルバレスとゴロフキンはDAZNと契約しているが、村田の試合がトップランク社と契約しているESPNで中継されている点を指摘。 「DAZNが、もし村田をカネロかゴロフキンの対戦相手として認めれば驚きだろう。DAZNは2人の選手に大金を払っているが、DAZNにとって、カネロやゴロフキンと対戦させるだけの十分な人気は村田にはない」との否定的な見解も示している。