杉田議員を批判した橋本聖子氏の発言「事務所が否定」は誤り。「女性はいくらでも嘘」発言めぐり拡散
性暴力の被害者をめぐり、自民党内部の会合で「女性はいくらでも嘘をつける」と発言した杉田水脈衆議院議員(比例中国ブロック)。同じく自民党で内閣府の橋本聖子・男女共同参画担当相がこの発言について批判したことに対し、「事務所が否定した」という情報が一部で広がった。これは、「誤り」だ。発端はあるツイートだが、事務所側もこの点を否定している。BuzzFeed Newsはファクトチェックを実施した。【BuzzFeed Japan / 籏智 広太】 杉田議員の発言があったのは9月25日、自民党内部で開かれた来年度予算の概算要求に関する会議の場。 性暴力被害者の相談事業について、民間委託ではなく警察が積極的に関与するよう主張。「女性はいくらでも嘘をつける。そういう方は多々いた」などと発言した。 これに対し、橋本氏が9月29日の会見で批判的な発言をしている。これについては、朝日新聞が《杉田水脈氏の発言、橋本聖子氏「残念」 9万件の署名も》と同日に報じた。そこで引用されているのは以下の通りの発言内容だ。 《「努力されている方を踏みにじるような発言であり、非常に残念だ」と述べた。個人的な考えとしつつ「自民党として適切な措置をするべきだ」と語った。》 しかし、当時は杉田議員が発言を否定していたこともあり、この報道に対し疑義を示す声が、Twitter上では相次いであがっていた。 特にネット上で拡散していたのは「橋本氏の発言そのものがなかった」とする情報だ。発端は、以下のような同日のツイートだったとみられる。 《橋本聖子事務所(議員会館)によると、橋本聖子大臣は『女性はどれだけでも嘘をつける』との発言を批判していないとの事 そもそも『女性は~』の発言自体無かったとの回答》 ツイート自体は後に削除され、訂正もされているが、これが発端になり、「事務所が発表してるなら、やはりフェイクニュースだったのですね」などとする書き込みが見られた。 その後、橋本担当相の発言を報じた朝日新聞の記事について「捏造」「廃刊しろ」「お得意のフェイクニュース」などと批判する書き込みも散見されている。