尹大統領への2回目の弾劾訴追案、与党内「反対」で調整難航…少なくとも7人が賛意
【ソウル=依田和彩】韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)大統領に対する2回目の弾劾(だんがい)訴追案は13日午後、国会本会議で上程される。野党側は14日夕に開かれる本会議での採決を目指す。保守系与党「国民の力」は訴追案への対応を巡り調整が難航している。
訴追案は国会(定数300)の在籍議員の3分の2以上の賛成で可決される。野党や無所属など計192人に加え、与党から8人以上が賛成に回ると可決される。
左派系最大野党「共に民主党」の李在明(イジェミョン)代表は13日午前、声明を発表し、「弾劾だけが混乱を終息させる最も早くて確実な方法だ」と与党に賛成するよう求めた。
国民の力の韓東勲(ハンドンフン)代表は12日の党議員総会で、訴追案に「党として賛成すべきだ」と訴えた。13日午前時点で、韓氏に近い議員を中心に少なくとも7人が賛意を示している。
ただ、国民の力で尹氏に近い権性東(クォンソンドン)院内代表は12日、1回目の訴追案採決前に党として反対の立場を決めたことを踏まえ、「弾劾反対が党としての方針だ」と主張した。その上で「方針変更には(党に所属する)議員の3分の2以上の同意が必要だ」と述べ、党内で議論を続ける考えを示した。
国民の力は12日夜、尹氏の離党などを議論するため臨時の党倫理委員会を開いたが、結論は出なかった。韓国メディアは尹氏側近の話として、尹氏が離党しない意向を示していると伝えた。