【プレビュー】戦いの舞台は再び北米へ…前年に続き今季もスプリントも実施、総合力が試される第19戦アメリカGP|F1
2023年アメリカGPの結果
2023年のF1第19戦、アメリカGP決勝は2023年10月22日行われた。 パルクフェルメ状況下での調整があり、ハースとアストンマーティンの4台がピットレーンからのレーススタートを選択。グリッド上は16台が並び、晴天のドライコンディションでスタートを時刻を迎えた。 各車第1スティントに20人中18人がミディアムを選択。ピットレーンスタートのニコ・ヒュルケンベルグとランス・ストロールの2人がハードを選んでいる。 レースがライツアウトとなり、2番手のランド・ノリスがトップでターン1へと飛び込む。ポールスタートのチャールズ・ルクレールは2番手となり、以下カルロス・サインツ、ルイス・ハミルトン、マックス・フェルスタッペンの順でオープニングラップを終えた。 11番グリッドからレース開始の角田裕毅は、1周目に一度チョウ・グァンユに抜かれたものの、2周目のストレートエンドで抜き返し、P11のままとなっている。 エステバン・オコンは1周目オスカー・ピアストリと接触した影響で左サイドポッドやフロアにダメージを負い、レースペースが上がらず。4周目には角田がオコンをパスし、入賞圏内の10番手に浮上した。オコンはその後リタイアを選択している。 ノリスは快調にトップで周回を重ね、6/56周目には2番手ルクレールとの差を3.2秒まで広げる。だがこの周、レースペースの速いハミルトンがルクレールをパスし、2番手に浮上した。すぐ後方には4番手フェルスタッペンも迫ってきている。 10/56周目、チョウがピットに入って第2スティントに入る。角田にとってはチョウのアンダーカットを警戒しての走行となった。 ピアストリは11周目に入るタイミングでトラブルが浮き彫りとなり、ピットに戻ってリタイアとなった。この周のセクター3区間でフェルスタッペンがルクレールをパスし、3番手に浮上。ここからは7秒前方の先頭ノリス、5秒前の2番手ハミルトンを追いかける展開となるが、前との差をなかなか詰められない。 17/56周目に3番手フェルスタッペンはピットに入り、ミディアムからミディアムへとつないだ。 次の周にはノリス、サインツ、セルジオ・ペレスなどもピットに入り、角田もハードの第2スティントへと入った。角田は第1スティントのミディアムで最後までペースが安定していたこともあり、チョウの3秒前でトラックへと復帰している。 フェルスタッペンはクリーンエア状態でファステストラップを連発し、ハミルトンがピットアウトした21周目にはアンダーカット成功で、タイヤ交換組の中では事実上の2番手に浮上している。 24周目にルクレールがピットインを終え、これで全車が第2スティントへと入った。トップはノリスで2番手に2秒差でフェルスタッペン、そこから7秒後ろに3番手ハミルトン、4秒後方にサインツという並びになった。角田も第2スティントのハードでペースが良く、9番手での走行となっている。 28/56周目のターン12でフェルスタッペンがノリスをオーバーテイクし、トップに浮上。 ここでアルファロメオ勢、アレクサンダー・アルボンなどが、ハードでのレースペースが落ちてきていることから2度目のピットインを開始。ハードタイヤのデグラデーションが想像以上に大きく、ハードで粘って第2スティントで走り切るのが困難という状況が明るみになる。 9番手走行の角田もハードで粘り続けるが、後方から迫ってきたフェルナンド・アロンソのペースが速く、1秒以内まで差が縮まる。すると角田は35/56周目にピットへと入り、ミディアム、ハード、ミディアムとつないだ。ここから最後まで走り切る展開となった。 ノリスは35周目に、フェルスタッペンは36周目にピットへと入り、第3スティントへと突入する。 43/56周目にアロンソがピットに入り、第3スティントに移行。角田はピットアウトしたアロンソの1秒前、9番手走行となっている。ここから後方から迫るアロンソと戦う流れに。だがアストンマーティンはペースが速く、45周目のターン12で抜かれてしまう。これで角田は入賞圏内当落線上のP10となった。 さらに後ろから追い上げてきたランス・ストロールも角田に迫り、ここからは残り10ラップで10位を懸けたバトルが始まる。だがアストンマーティンのマシンはアルファタウリより1ラップ1秒ほどレースペースが速く、48/56周目のターン12でポジションが入れ替わる。これでストロールが入賞圏内浮上、角田は11番手となった。 この直後、先行していたアロンソのマシンにトラブルが発生し、49/56周目に角田はアロンソをパス。これで角田は入賞圏内のP10に復帰した。 フェルスタッペンはブレーキバランスに異変を訴えつつ、ラップペースを落とさずにトップを走行。ファイナルラップには2番手ハミルトンに2秒差まで迫られたが、フェルスタッペンはなんとかトップを死守して56周目のフィニッシュチェッカーを受けた。これで同年の15勝目となっている。F1としてのキャリア通算50勝目をマークした。 2位ハミルトン、3位ノリスまでが表彰台に上がった。4位サインツ、5位ペレス、6位ルクレール、7位ラッセル、8位ガスリー、9位ストロールとなった。