「息子に申し訳ない気持ちも」両親が会見 長野中3死亡事故、最高裁弁論
長野県の自動車事故で亡くなった和田樹生(みきお)さん=当時(15)=の両親は、最高裁での弁論後に会見し、「最高裁にはしっかり審理を尽くし、救護義務違反を認定してほしい」と話した。 この日の弁論で、弁護側は改めて無罪を主張した。父親の善光さん(54)は「被告は(事故後)直ちに息子を救護したわけではなく、自己保身のために口臭防止用品を買いに行った。無罪主張は明らかにおかしいと思う」と話した。 この事故を巡り、被告は自動車運転処罰法違反(過失運転致死)罪で執行猶予付き有罪判決が、道交法違反(速度超過)罪で公訴棄却判決が、それぞれ確定している。 3度目の刑事裁判で、両親が処罰を求めてきたひき逃げの罪がようやく審理されることに。母親の真理さん(52)は「一緒に傍聴してほしい」との思いで、和田さんの遺影を最高裁の法廷に持参した。 善光さんは、すでに発生から10年近くの時間が経過していることについて、「息子に対して本当に申し訳ないという気持ちもある」と話した。