「もう気力だけじゃ、これ以上は動けない」夫から「怠けるな」と言われたけど、更年期で毎日だるくて動けない44歳
家事と仕事以外は寝込んで起きられない日々。夫に「怠けるな」と言われたことも…
生理前の変化を感じ始めて1年が経ち、マサミさんが44歳になったころから、体がだるくて何もしたくない日がでるようになりました。マサミさんは本来、何事にも積極的で、じっとしていない性格です。それにも関わらず、何をするにもだるくて、面倒くさくて、できるだけ寝転がって過ごしたいと思うようになってしまいました。 とはいえ、マサミさんは会社の社長。「つらいから休む」と簡単には言えない状況でした。従業員二人の小さな会社とはいえ、たくさんの取引先があり、経営は待ってくれません。同社で働く夫は職人に専念しているため、経営はマサミさんの肩にかかっています。 マサミさんは、朝は気力でなんとか起き上がり、お弁当を作り、夫と子どもを送り出すまでのルーティンをこなし、意識を失わない限りは出社しました。しかし、その無理がたたったのか、体のだるさがますます酷くなり、ついには寝込んでしまう日が増えました。 「どうしても私しかできない業務と家事は、気力でなんとかし続けましたが、無理をするほど反動がきて、作業が落ち着いたとたんぐったりしてしまい、もう何もできなくなるんです」 加えて、中学生の次男が反抗期を迎えてヤンチャな行動をするようになりましたが、しっかりと向き合う気力も湧きませんでした。 そんなマサミさんを見て、夫が「怠けるな」と厳しい一言を放つこともありました。今では更年期を理解し労わってくれますが、最初は単に仕事や家事を怠けていると思われていたそうです。 できていた生活ができなくなった不安も相まって、マサミさんは徐々にうつのような状態になっていきました。前向きに考えることができなくなって落ち込み、そんな自分をさらに責めてしまいます。 「当時、不幸にも自ら命を絶った芸能人のニュースが相次ぎました。それを見ながら『ああ、彼らの気持ち分かるな』と思う自分がいました」 ▶つづきの記事【後編】では、45歳の健康診断で大腸がんの疑いが!再検査の結果は? マサミさんのココロとカラダはどうなってしまうのか……についてお届します。
ライター・薬機法管理者 力武亜矢