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「ここは大丈夫かな?よりも安心を」JALの機内消毒、スタッフに聞く

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Aviation Wire

 6月に入り、航空各社の国内線は徐々に旅客数が増え始めている。日本航空(JAL/JL、9201)では、こうした需要増加に向けて新型コロナウイルスへの対応を強化。空港のチェックインカウンターには、乗客と係員の間に飛沫感染防止用の透明なアクリル板を設け、床には停止線をテープで示してソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)に対応している。 【JAL A350の機内消毒】  こうした対応に先行し、JALでは機内の消毒を実施。国内線は1日の運航終了後、国際線は機材が日本へ帰着後、客席のテーブルやひじかけ、個人用画面やコントローラー、オーバーヘッドビン(頭上の手荷物収納棚)、ラバトリー(化粧室)のドアノブや蛇口のとって、便器のふた、ゴミ箱のふたなど、乗客の手が触れる部分をアルコール消毒している。  JALグループでグランドハンドリング(地上支援)業務を担うJALグランドサービス(JGS)は、貨物の搭載や機体の誘導といった業務のほか、客室の清掃も手掛けている。JGS東京支店整備サービス部の芝真臣(まさおみ)さんに、消毒作業について聞いた。 羽田空港に到着するJALのA350-900 JA06XJ。この日の運航は札幌1往復だった=20年5月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire  芝さんによると、国内線を飛ぶ大型機エアバスA350-900型機(3クラス369席)の場合、10人のスタッフで清掃と消毒作業を1時間弱でこなすという。小型機のボーイング737-800型機(2クラス165席)は6人から8人で清掃と消毒を行う。  消毒作業は先に清掃を終え、従来は洗剤による拭き掃除だった工程をアルコール消毒に変えて作業範囲を広めた。消毒に使用しているアルコールは口に触れても問題のないもので、消毒箇所や頻度などに応じアルコールを吹き付けるシートを交換して消毒している。 1日の運航を終えたA350の客室でテーブルを消毒するJGSの芝さん=20年5月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire  芝さんは「テーブルを一つずつ出さないといけないので、最初は数をこなすのが大変でしたが、座席はしっかりやらないと、という意識があります。女性のスタッフは手荷物収納棚が高いところにあるので大変そうですね」と話す。  客席や手荷物収納棚、ラバトリーを消毒した芝さんは、客室乗務員がドリンクなどを準備するギャレー(厨房設備)へ向かった。テーブルや収納棚、カートを固定するターン・リテーナーなどを消毒していた。ラバトリーとギャレーでは、ゴミ箱のふたも消毒していた芝さんに理由を尋ねると、「ここは大丈夫かな?よりも安心につながります」と、細かい部分でも消毒するという。乗客が立ち入らないギャレーについても、「客室乗務員からお客様に感染する可能性もゼロではないので」と、さまざまな可能性を考えて消毒している。  機内の空気はおおむね2-3分で入れ替わり、消毒作業も行われているが、JALでは6月13日からは希望する乗客に除菌シートを用意。搭乗時も乗客を20人程度に分けて機内へ案内するなど安心を提供することで、利用者の不安を払拭していく。

Tadayuki YOSHIKAWA

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