【陸上】高校リレーNO1は!? 中京大中京が男女とも有力!/全国高校リレー&日本選手権リレー展望
男子マイルはハイレベルな激戦か
「全国高校大会2020」のリレー競技が10月16日~18日の3日間、神奈川・日産スタジアムで、第104回日本選手権リレーと全国中学生大会2020との併催で行われる。中止となったインターハイに代わり、高校生同士が競い合う今季唯一の全国大会で、個人種目(10月23日~25日/エディオンスタジアム広島)に先駆けて実施される。高校日本一のリレーチームを決める舞台を直前に控え、種目別に見どころを紹介。また合わせて日本選手権リレーも展望する。 【全国高校大会男子】 ●4×100mR 洛南、東農大二、中京大中京が優勝争いか 昨年11月に40秒31をマークした洛南(京都)、今季40秒4台を出している東農大二(群馬)、中京大中京(愛知)の3チームがややリードしている。 洛南は平野智也(3年)が100m10秒53、井之上駿太(3年)が200mで21秒31の記録を持ち、さらに走幅跳の高校記録(8m12)保持者・藤原孝輝(3年)も加わるだろう。ロングスプリントのエース・木下祐一(3年)はケガの影響もあり、メンバー入りは微妙なところだが、復調して加われば頂点に向けて充実の布陣が組める。 東農大二は8月下旬に100mで10秒27(高校歴代6位タイ、高2歴代2位)をマークした柳田大輝(2年)がアンカーを務める。また、2走の渡邉雄宇(3年)も200mで21秒52を出しており、上位を維持してエースにバトンをつなげば、優勝も見えてくる。 昨年のインターハイVチーム・中京大中京は100m10秒39の河田航典、200m21秒18の鈴木大河と強力3年生コンビが牽引。また、9月に入って1年生2人が10秒7台を出すなど上り調子だ。その他にも力のある2、3年生が控え、2年連続の「高校日本一」に向け、着々と戦力を整えている。 ただ、その3チームを追う勢力も接近している。社(兵庫)は、今季40秒52をマークして勝機は十分。また、9月中旬に40秒62をマークした岐阜聖徳(岐阜)、10月上旬に40秒65を出した東海大相模(神奈川)、昨年のU18日本選手権を40秒57で制した関大北陽(大阪)にも優勝争いに加わる力がありそう。この他にも今季40秒7台をマークしているチームが5チームあり、決勝進出も熾烈を極めるだろう。 ●4×400mR 中京大中京がV候補、東福岡と洛南が迫る 戦力が充実している中京大中京(愛知)が優勝に一番近い位置にいるだろう。10月3日の名古屋地区秋季競技会で3分10秒99をマーク。400mで9月下旬に47秒43を出した稲川慧亮(3年)を筆頭に、スピードのある鈴木大河(3年)や、48秒台の選手も複数そろえる。さらに110m、400mの両ハードルが専門の高橋遼将(2年)も控えるなど選手層は分厚い。3分ひとケタを出す実力を十分に秘めており、頂点に一番近い位置にいるだろう。4×100mリレーとの2種目制覇もあり得る。 その中京大中京に迫ろうとするのが7月下旬に3分12秒15を出した東福岡(福岡)だ。際立った実力を持つ選手こそいないが、3人が400m48秒台と層は厚い。中京大中京と終始競り合う展開に持ち込めば、優勝のチャンスが出てくる。 昨年のインターハイVチームの洛南(京都)は、今年のロングスプリントも粒ぞろい。今季は3分15秒51にとどまるが、戦力的には大幅な記録短縮の余地を残す。ただ、優勝となれば400mで昨年のインターハイ、国体少年Aを制した絶対的エース・木下祐一(3年)の調子がカギを握る。 今季、3分12秒92を出している磐田北(静岡)は400mで47秒29の自己記録を持つ平野友貴(3年)で優位にレースを進めることがポイントだ。 この他、3分13秒49の佐久長聖(長野)や、オール2年生で3分14秒18をマークした新潟明訓(新潟)に加え、関大北陽(大阪)、城西(東京)、成田(千葉)なども上位入賞する可能性を秘める。今季は競り合うケースが少ない状況で生まれた記録が多く、事前の持ちタイムから大幅に跳ね上がることも予想される。