グローバル視点のSKY-HIが語った海外アーティストとコラボする意義と理由「世界進出の手段ではない」
MIKOLAS「音楽の世界に言葉の壁はない」
MIKOLAS「それが日本でウケた理由かもしれない。日本の楽曲は1曲の中でラップやロックのパートが入っている。一度寝かせて別の時期に作ったのが、功を奏したのかも」 SKY-HIにとって、海外のアーティストとコラボする意義は何だろうか。 SKY-HI「ストリーミングの普及以降、海外の曲を聴くことも、海外に曲を届けることも以前より簡単になりました。だけど1曲だけでMIKOLASがどういう人か、チェコがどういう国かを知ることはできません。でも、コラボをすればこの通り、MIKOLASは日本のことを知って好きになってくれたし、自分はチェコに興味が湧いた。個人レベルでそれが起こると、組織と組織、国と国で交流が深まります。日本は国としてグローバル化する必要があるし、異文化交流はいろんな形であるけど、最も友好的、文化的、平和的な交流は多分こういうことだと思います」 だが、本人は海外アーティストとのコラボ=「世界進出の手段」とは考えていなかった。 SKY-HI「(コラボも)単純にMIKOLASの楽曲がすてきだったこと、MIKOLASがすてきな人だったということです。そのミニマルな事実を大切にしたいです。例えばBE:FIRSTはK-POPのATEEZ(エイティーズ)とコラボしました。グローバルなK-POPのビジネスモデルは見習うところもあるけど、まず『ATEEZとBE:FIRSTは合いそうだよね』『じゃあ、一緒にやってみよう』という純粋な思いがないと絶対にダメ。It can be businessだけど、not for only that’sというのは大事です」
音楽への純粋な思い、それはMIKOLASと日本の縁にもなった。 MIKOLAS「コネクションがなくても地球の反対側にまで届く。それが音楽の素晴らしさで、音楽の力だと思います。実際に日本に来て、それまで思っていた以上の印象になりました。初来日の時は3日間の滞在中、SKY-HIのチームと一緒に過ごして、いろいろな場所に連れて行ってもらって、友情も芽生えました」 SKY-HI「BE:FIRSTとUVERworldが対バンしたライブにも来てくれましたよ」 MIKOLAS「(BE:FIRSTは)すごく才能もあるし、良いグループだと思います。J-POPやK-POPが注目されているように、音楽の世界に言葉の壁はない。だけど、アーティストは頑張らないといけないし、大きい夢を持つことは大事。自分も15年ほど活動をしてきて、最初に思い描いていた展開にはならなかったけど、どこかに着地して、そこを足掛かりに次の展開へとつながった。そして今回、SKY-HIとコラボすることができた。原曲がバスった時も日本のファンの方が応援してくれたし、来日した時にファンイベントもできたので、いずれ日本でライブもしてみたいです」 SKY-HI「いつか、チェコにも行ってみたいね」 □MIKOLAS(ミコラス) 1995年10月4日、チェコ・プラハ生まれ。シンガー・ソングライター、プロデューサー。2018年、『Lie to Me』のヒットでチェコ代表としてユーロビジョン・ソング・コンテストに出場し、6位入賞。Spotifyで世界トップ50に入るなど、国際的に注目されている。 □SKY-HI(スカイハイ) 本名・日高光啓。1986年12月12日、千葉・市川市生まれ。2005年、AAAのメンバーとしてデビューし、同時期にSKY-HIとしてソロ活動を開始。ラッパー、トラックメイカー、プロデューサーと幅広く活動。20年にBMSGを設立し、代表取締役CEOに就任。ボーイズグループのBE:FIRST、MAZZELらをプロデュース。 ※日高光啓の「高」の正式表記ははしごだか
よもつ