言うことが毎回違う「面倒な理不尽上司」に対する心理学的対処法
アラサー行動心理士 長谷川ミナの『OLセラピー』の配信です。人間関係の悩みはどこに行っても誰にでもある、当たり前のこと。『OLセラピー』では、よりよいOL生活を楽しんでもらうために、「疲れない心」を育てていく連載です。 ココロが楽になる【OL心理学】一覧はこちら
さてさて、今回ご紹介するのは「言うことがコロコロ変わる上司」に対するお悩みです。 【今回のお悩み】 上司の指示がコロコロと変わります。 2日後までの資料提出を指示され、残業をしながら作成したのにも関わらず、次の日に「先に違う資料をやってほしい」と言われたり、「そもそも、そんな指示はしていない」と言い出すことも多々あるため大変困ります。一度、感情が先立ってしまい「違います!」と反論してしまい、関係が悪くなってしまったことも……。 このような上司には、どのように対応したらよいのでしょうか? (29歳・広告・Tさん) ーーーーーー Tさんの上司(以下Jさん)のように、指示する側は言うだけで済みますが、言われた側は一からやり直す作業が発生したり、やっていた作業の意味が突如なくなってしまったりするため、上司の言葉は一つひとつがとても大きな意味を持ちますよね。 しかし、Jさんのような行き当たりばったりの指示では、Tさんは振り回されますし、無駄な作業時間も発生し、精神的なストレスも増すばかり。 そんな理不尽な上司の指示に振り回されないために、しっかり自分の身を守るようにしていきましょう。
では、「上司の理不尽な言動に振り回されない」ための3つの方法をご紹介します。 ・指示が変わる根本原因を知ろう ・客観的な視点で仕事を見直す ・伝わりやすい“言い方”を習得しよう
指示が変わる根本原因を知ろう
Jさんのように行き当たりばったりの言動が発生してしまう要因は、大きく分けて2つの問題があります。 (1)上司の性格的な問題 ・優柔不断である 仕事に対して「こうするべきだ」という信念や目標がなく、本当に自分の決断が正しいのか確信できず、後々になって「やっぱりこの方向の方が魅力的かも」などと振り回してしまうケースです。 ・忘れっぽい 自分や他人の発言を忘れてしまうため、話した内容でも「それは聞いてない」、報告したのに「なぜ相談せずに進めるのか?」といった問題が発生しがちです。 ・衝動的 アイディアが出てきたら、やらないと気が済まないため、昨日言ったことと今日言うことが違うのは当たり前、という考えで、計画性に乏しい面もあります。 ・コントロール欲が強い 日頃のストレス解消であったり、自分の指示に従わせるといった快感が目的な場合が多く、指示内容はほとんど中身がなかったり、無意味な作業をさせることがあります。 (2)上司の仕事管理の問題 ・仕事の計画を立てることができない 長期的にどのようにビジネスを展開させていくのか想像が出来ていないため、目の前のことだけを成り行きで判断してしまっている場合です。 ・部下の仕事を把握していない 部下がどの程度の仕事を担当しているのか把握していないため、業務量が過多になってしまったり、連携不足などが発生してしまいがちです。 Jさんはいかがでしょうか? 指示した作業を急に変更したりするのは、指示を忘れているか、部下の仕事を把握していないなどが当てはまるかと思います。悪気なく当たり前のように指示が変わる状況が多ければ、Jさんの性格の問題が大きいと考えられます。 しかし、他人の性格は容易に変えられるものではありませんので、上司の性格的な問題を理解した上で、Tさん自身が理不尽な扱いを受けないように対処していくことが早い解決策につながるでしょう。