全オトナ男子は結局「パラブーツ(Paraboot)」の革靴に辿り着く説
パラブーツの逸品4「アヴォリアーズ(AVORIAZ)」
登山靴の名手であることを示すのがこの「アヴォリアーズ」。だが同モデルは、「パラブーツ」を運営するリシャール・ポンヴェール社が1922年に誕生させた登山靴ブランド「ガリビエ」が出自となっている。廃盤になった後、2007年にパラブーツから新たに販売されることとなった。 「ガリビエ」時代の同モデルはウィズの広いラストを採用していたが、「パラブーツ」となってからはそれより細身なシャンボードのラストを採用。それにより全体的なフォルムが洗練され、大人が街で履ける登山靴として人気を博すようになった。ソールはジャンヌソールを採用。これも「ガリビエ」時代のパターンを参考にしつつ、街履きを想定して屈曲性を高めている。 アウトドアミックスな着こなしには当然だが、シュッとした細身なシルエットはモードな着こなしの足元にもハマることうけあい。
パラブーツの逸品5「アヴィニョン(AVIGNON)」
同じUチップでありながら、「シャンボード」と比べてドレス感を強めているのが「アヴィニョン」。拝みモカではなく被せモカを採用するとともに、ステッチも細番手とあって、すっきりとした印象に。またラストも「シャンボード」より甲が低く、さらにトゥもシャープになっている点も特徴だ。 カジュアルシューズが主力となる「パラブーツ」の中でも、ビジネスシューズとして認められる同モデル。とはいえ、ノルヴェイジャン製法とあってあくまでもタフ。アッパーのレザーも、オイルを多く含むことで耐水性に優れたリスレザーを採用。履かせたグリフIIソールも、軽量性や衝撃吸収性に優れており、実用的な作りになっている。 その履き心地の良さは、ビジネススーツに合わせれば文字通り下支えの存在に。それでいてノルヴェイジャン製法ならではの力強いコバはおとなしく見え過ぎず、アメリカントラッドな着こなしにも合う。
パラブーツの逸品6「クリュサ(CLUSAZ)」
「パラブーツ」のブランドポリシーの礎を築いたと言っても過言ではない、現ブランドの前身である登山靴ブランド「ガリビエ」時代に誕生した登山靴の系譜を継ぐ「アヴォリアッツ」。こちらは、本格登山靴から街履きに対応する進化を遂げた同モデルを、さらにアップデートした「クリュサ」だ。 一見すると単に短靴仕様にしただけに思えるが、ノルヴェイジャン製法を採用する「アヴォリアッツ」に対して、こちらはグッドイヤー製法を採用。ソールは同様のジャンヌソールを採用しているが、グッドイヤー製法によってコバの張り出しが抑えられ、より街履きにマッチするすっきりとした顔つきに仕上がっている。 アウターがボリューミーになる分、足元にも存在感が欲しくなる冬コーデ。とはいえ、あくまで街履きするなら軽い1足がいい。そんな冬のオシャレでありがちなワガママを叶えてくれる。