元3冠王の松中、楽天、広島ら複数球団からテスト参加を断られる!
現役続行を目指している元ソフトバンクの松中信彦(42)が19日、宮崎で行われているソフトバンクのキャンプを訪れ、複数球団からテスト参加を断られていた事実を明らかにした。松中は、ソフトバンクからの引退打診を蹴って、現役続行を決意。例年通りに1月には、グアムで自主トレを行って肉体を絞り込み、現在は、社会人時代を過ごした新日鉄住金かずさマジックで練習を続けているが、その社会人チームとソフトバンク2軍との練習試合が、この日、宮崎で組まれていたため、松中も帯同してきたもの。プロアマの規定により試合出場はできなかったが、試合前の打撃練習などには参加して快音を連発させた。 松中は、自ら複数の球団の編成担当に連絡を入れ、入団テスト参加を申し入れたが、現段階でどこからも色よい返事は返っていないという。楽天と広島の2球団が、一度はテスト参加を検討したものの最終的に断念したことも判明した。 2004年にはパ・リーグで3冠王を獲得した松中も、故障に悩まされ、選手層の厚いソフトバンクの中で徐々に出場機会を失い、昨季も2軍では、打率.299、本塁打11、打点38の数字を残したものの、優勝決定までに一度も1軍からのお呼びはかからなかった。 首脳陣の配慮でリーグ優勝決定後に1軍に昇格し、9試合に出場したが、16打席で1安打9三振と、真っ直ぐについていけないという現状の力量を明らかにしてしまった。楽天は経験と勝負強さを持った左の代打が必要で、広島も左の代打は、松山竜平しかいないため補強したいポジションであったが、42歳という年齢と一塁しか守れず、代走要員も必要な状況であることに加え、1軍出場した9試合の打席内容がネックとなったようだ。また育成契約でも、OKならば中日が獲得した多村仁志(38)のようなケースで間口も広がったが、松中本人が、育成契約は拒否しているため、さらに移籍の可能性は低くなっている。 それでも松中は、「この先はどうなるかわからないが、いつ呼ばれても悔いのないような準備をしたい」と、今後も福岡で練習を続けながら、他球団からのテスト参加の声がかかるのを待つ姿勢であることを明らかにした。ただ「自分の中では基本的に期限を決めている」とも語っており、もしオファーがなければ、当初、口にした「2月末」の期限が来れば、引退というひとつの区切りをつけることになりそうだ。