神村学園を率いる小田大介監督。３回に仙台育英に流れが動いた。写真：金子拓弥（THE DIGEST写真部）

　８月21日、夏の甲子園の準決勝・第１試合、仙台育英（宮城）に挑んだ神村学園（鹿児島）。３回にホームスクイズを決められたことで昨年王者に流れがいき、２対６で敗れた。 　テレビや現地で観戦しているファンにとって同プレーは「完全にアウト」だったようだ。１対１の同点とした３回１死三塁の場面だ。４番・斎藤陽（仙台育英）がセーフティスクイズを仕掛けた。 　これに三塁手が反応しボールを捕球後、すぐにキャッチャーへ返球。捕手のタッチと走者のベースタッチのタイミングは際どかったが、審判はセーフと判定した。勝ち越しの１点を入れたことで、仙台育英は勢いづいた。神村学園バッテリーのミス、さらには鈴木拓斗から２ランが飛び出し、差は４点に広がってしまった。 　５回に１点を返した神村学園だが、８回に四球を足掛かりに仙台育英にダメ押しの１点を追加された。９回に反撃を試みたものの得点には至らず、鹿児島の王者は、頂点まであと１歩のところで夢の舞台に終止符を打った。 　 　たらればの話にはなるが、３回の際どい判定が「アウト」であれば、試合展開は変わっていたと多くのファンが思っているようだ。ネット上には、「これは完全にアウトですね！」「神村学園が気の毒すぎる…」「あれは可哀想だわ」「リクエストありならアウトだし、流れも違っただろうなー」と神村学園側に立ち、無念さを綴っている。 　23日には全国の頂点を争う決勝が開催される。仙台育英の対戦相手は、第２試合で白星を飾った慶應（神奈川）だ。 構成●THE DIGEST編集部