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50万平米の大庭園が会場。「チームラボ かみさまがすまう森のアート展」が今年もスタート

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美術手帖

 江戸時代後期の1845年につくられた広大な庭園「御船山楽園」。ここをすべて展覧会の会場に変貌させる「チームラボ かみさまがすまう森のアート展」が、今年も開幕した。  チームラボが御船山楽園で作品を展示するのは、今年で6年目。17年から毎年続く「チームラボ かみさまがすまう森のアート展」は、50万平米にもおよぶ庭園全体に、22もの作品を点在させたもので、チームラボの展覧会でも群を抜く規模だ。  会場の御船山楽園は、敷地の境界線上には日本有数の巨木である樹齢3000年以上の神木の大楠が、また庭園の中心にも樹齢300年の大楠がある。庭園は自然の森と連続するように存在しており、庭園と森の境界は曖昧だ。作品を回遊していくなかで、いつのまにか森に入り込んだり、けもの道に出くわしたりするという経験は、ここならではだろう。  非物質的であるデジタルテクノロジーによって「自然が自然のままアートになる」というプロジェクトを行ってきたチームラボ。「チームラボ かみさまがすまう森のアート展」は、そのひとつの集大成とも言える。広大な敷地に展示された22もの作品のなかから、ハイライトを見ていこう。  まず、御船山楽園を象徴する巨大な池では、その水面に色とりどりの鯉がプロジェクションされる《小舟と共に踊る鯉によって描かれる水面のドローイング》を見ることができる。鯉の映像はセンシングされ、池に浮かんで進む実物の小舟に呼応するように、インタラクティブに変化する。  高さ約3メートル、幅約4.5メートルもの巨石。ここには映像によって滝が出現した。《かみさまの御前なる岩に憑依する滝》は、巨石のかたちに沿って流れる水の動きをシミュレーションし、滝を描く。一服の清涼を与えてくれる作品だ。  規模の広大さでは、《生命は連続する光 - つつじ谷》も必見だ。御船山の断崖下に広がるつつじ谷の久留米つつじを使った本作。半球型のつつじの光はそれぞれ自律しており、ゆっくりと明滅を繰り返す。このつつじの光は、人々が近くで立ち止まることで強く輝き、音色を響かせるとともに、その光と音は次々と放射状に伝播し、連続していく。  御船山には、約1300年前に名僧・行基が入山し、3つの洞窟に五百羅漢を彫り安置し、三仏体を洞窟の奥岩に刻んだという言い伝えがある。この三仏体がある洞窟には、チームラボが設立以来続けている空間に書く書「空書」を展示。連綿と続く御船山楽園の歴史をもっとも強く感じられる場所だ。 サウナとアートのコラボレーション。御船山楽園ホテルにも注目  今年の「チームラボ かみさまがすまう森のアート展」は、御船山楽園に隣接する御船山楽園ホテルとのコラボレーションにも注目したい。  御船山楽園ホテルにあるサウナ「らかんの湯」は、全国のサウナ施設をランキング・表彰する「サウナシュラン2019」で日本一のグランプリを獲得したサウナ。お勧めは、日常から切り離されたサウナで心身ともにリセットした後、広大な展覧会会場へと足を運ぶという順路だ。  また御船山楽園ホテルは、そのロビーにチームラボの代表作のひとつである「ランプの森」が展示されている。《森の中の、呼応するランプの森とスパイラル - ワンストローク、夏の森》と題された本作は、人の存在に呼応し、「よもぎ」「花橘(はなたちばな)」「楝(おうち)」「若菖蒲(わかしょうぶ)」「卯花(うのはな)」の5色でランプが輝く。  毎年バージョンアップを続ける「チームラボ かみさまがすまう森のアート展」。チームラボの作品世界にどっぷりと浸ってほしい。

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