<BUZZNEWS閉鎖> 悪質“パクリメディア”の増長に歯止めを ノオト代表・宮脇淳
(3)サムネイル画像の取り扱いも要注意
記事中の画像や動画は、TwitterやYouTubeのコードを貼り付けているのに、記事一覧に出てくるサムネイル画像はそのままコピペで使っている……というケースは少なくありません。もちろん、小さな画像であっても権利者の許諾なく勝手に使うことは法的に認められません。 解決方法は主に2つ。1つは、サムネイルはあくまでイメージ写真として、フリー素材や有料レンタルフォトサービスを活用する方法です。有料素材の場合は多少コストがかさみますが、1枚500円程度の画像もあります。大量に記事を作る場合は月額定額サービスなどもあるので、利用を検討してみるとよいでしょう。 もう1つは、Twitterなどのコードで表示された画像をキャッシュ(一時保存)する方法です。当該コンテンツのメインキャッチをわかりやすくユーザーに提示する苦肉の策で、考え方としてはグーグルの画像検索の結果表示と同じになります。ただし、正直なところキャッシュは著作権的にグレーゾーンかもしれません。
(4)サイト運営元を隠すのは論外
バイラルメディアの多くは運営元を明示していません。大きなトラフィックを稼ぐメディアは世の中に対してそれなりの影響を与えるわけなので、当然ながら発信する情報に責任を負うべきでしょう。簡単なお問い合わせフォームを置いた程度では、著作権侵害のような重大な問題があっても最初から真摯に対応をするつもりがないという態度が透けて見えます。 運営元の表示は、メディアの信頼を担保する最低条件です。悪質なバイラルメディアへの風当たりが日々厳しくなっている中、これを隠すスタイルはいつまでも続かないでしょう。そのうち、主だったバイラルメディアの運営元を調べ上げてネットに晒す人も出てくるかもしれませんし、「著作権侵害の常習サイトに広告を出すのはいかがなものか?と、Googleにアドセンス停止を申請する一般読者が出てくるかもしれません。 そうならないためにも、企業運営であればきちんと社名や住所を記載する、個人であればFacebookの連絡先を明示するなど、著作権遵守の姿勢をきちんと打ち出すことが、運営上のリスク回避になるのではないでしょうか。いくらPVを稼ごうが、嫌われメディアは長くは持ちません。今回のBUZZNEWS閉鎖に至った根本的な原因も、実はここにあるのかもしれません。